「コットン」と「ウール」と「メリノウール」の違いって?

POINT
コットン綿花からつくる繊維のこと。夏は涼しく、冬は暖かい。着心地も軽いので、年間を通して着られる。
ウール羊毛からつくる繊維のこと。保温性が高く、ボリュームがある。主に秋・冬向け。
メリノウールウールの一種。メリノ種の羊毛からつくる繊維のこと。ウールの中でも最高品質。保温性が高いと同時に通気性も良いので、年間を通して着られる。

コットンシャツ

コットンとウールとメリノウールの違い

「コットン」「ウール」「メリノウール」は、衣服や身の回り品に使われる繊維という点では同じである。

植物繊維と動物繊維

コットンは綿花(めんか)からつくられた繊維、つまり植物性の繊維である。

綿花

綿花

他方でウールとは、羊毛からつくられた繊維、つまり動物性の繊維である。

羊

また、メリノウールはウールの一種である。羊の中でも、特に「メリノ種」と呼ばれる羊の毛を用いてつくる。毛が細くて(※)光沢があり、ウールの中でも最高品質とされる。

羊毛の直径はおよそ16~40マイクロメートルとさまざまだが、通常のメリノウールの直径は23マイクロメートルである。メリノウールの中でも高級な商品(メリノエクストラファイン・メリノウルトラファイン)には、さらに細い羊毛が用いられている。

メリノ種の羊

メリノ種の羊

主な特徴

コットンには夏は涼しく、冬は暖かいという特性があり、着心地も軽い。そのためコットンの衣服は年間を通して活躍する。

他方で、ウールは保温性が高く、ふんわりとボリュームがある。そのためウールの衣服は、主に秋から冬にかけて活躍する。ただし、メリノウールは通気性が良いので、年間を通して着られる。

コットン・ウールその他の特徴
コットンウール
  • 生地が丈夫
  • シワになりやすい
  • 静電気が起きにくい
  • 乾きにくい
  • 洗濯で縮みやすい など
  • 伸縮性が高い
  • シワになりにくい
  • 汚れにくい
  • 燃えにくい
  • 毛玉になりやすい
  • 洗濯で縮みやすい
  • 虫食いにあいやすい など

また、一般的なウールとメリノウールを比較すると、メリノウールのほうがやわらかく、チクチクしにくい

ウールに直径30マイクロメートル以上の繊維が5%以上入っていると、肌を刺激するといわれている(肌の乾燥や汗など、チクチクする感じるは他にもある)が、メリノウールは毛が細いので肌への刺激が少ない。

まとめ

コットンウールメリノウール
植物(綿花)動物(羊毛)動物(羊毛/メリノ種)
  • 夏は涼しく、冬は暖かい
  • 着心地が軽い

→オールシーズンOK

  • 保温性が高い
  • ボリュームがある

→主に秋・冬

  • 保温性が高い
  • 通気性が良い

→オールシーズンOK、肌を刺激しにくい