「ペガサス」と「ユニコーン」の違いって?

POINT
ペガサスギリシア神話に登場する、馬に似た伝説上の生き物。背中にがある。
ユニコーン旧約聖書や古典文学などに登場する、馬に似た伝説上の生き物。額(ひたい)に1本の角がある。

ユニコーンの置物

ペガサスとユニコーンの違い

ペガサスとユニコーンは伝説上の生き物で、馬に似た姿で描かれる点では同じである。

体の特徴

ペガサスとユニコーンは、体の特徴で見分けられる。まずペガサスは、背中にを持つ馬として描かれることが多い。日本語では天馬ともいう。

ペガサスの像

ザルツブルクのペガサス像(オーストリア)

他方でユニコーンは、額に1本の角を持つ馬や子羊として描かれることが多い。日本語では一角獣(いっかくじゅう)ともいう。ユニコーンの角はらせん状で、解毒作用があると信じられていた。

ユニコーンの像

ザルツブルクのユニコーン象(オーストリア)

【参考】有翼のユニコーン

翼と角の両方を持つ、馬に似た空想上の生き物も存在する。ペガサスとユニコーンを合体させたような見た目より、「有翼のユニコーン」「アリコーン」「ユニサス」「ユニペグ」などといった名前で呼ばれている。

有翼のユニコーンのイメージ

登場する書物

ギリシャの風景

ペガサスとユニコーンは、登場する書物が異なる。

まずペガサスは、ギリシア神話に登場する。ペガサスは英語であって、ギリシア語ではペガソスという。

ペガサスは、英雄ペルセウスに殺されたメドゥーサ(髪の代わりにヘビが生え、見た者を石に変える力を持つ怪物の魔女)の血から誕生した。英雄ベレロフォンの愛馬として活躍し、最後は星座となる。

他方でユニコーンは、旧約聖書(※)や古典文学などに登場する。非常に獰猛(どうもう)な性格をしているが、乙女の懐に抱かれるとおとなしくなるとされる。

旧約聖書をヘブライ語からギリシア語に翻訳する際、野牛をmonokerōs(一角獣)と誤訳したのが始まりとされる。

まとめ

ペガサスユニコーン
共通点伝説上の生き物・ベースが馬
体の特徴背中に翼額に1本の角
登場する書物ギリシア神話旧約聖書・古典文学など