「モーニング」と「タキシード」の違いって?
POINT
モーニング | 男性が着用する昼間の正礼服のこと。 |
---|---|
タキシード | 男性が着用する夜間の準礼服のこと。 |
記事の目次
概要
モーニングとは
モーニングとは「モーニングコート」の略で、
- 黒無地で後ろが垂れた上衣
- 共布(ともぎれ)のチョッキ
- 縦縞のズボン
を組み合わせた男性の昼用の礼服(冠婚葬祭などの改まった席で着用する衣服)のことである。元々フロックコート(※1)の代わりとして着用されていた、昼の略礼服であった。
1 男性用の昼間の礼服のこと。現在はほとんど用いられていない。
タキシードとは
タキシードとは
- 背広型の上着(黒絹をかぶせたシングル襟)
- 側線を黒絹で縁取ったズボン
- 黒の蝶ネクタイ(※2)
を組み合わせた、男性の夜間用略式礼服のことである。夜間用礼服である燕尾服の代わりとして着用される。
2 必ず黒の蝶ネクタイ(ボータイ)を付けるので、「ブラックタイ」とも呼ばれる。なお、タキシードの由来は、ニューヨーク州タキシードパークにあるカントリークラブの会員たちが着用し始めたことによる。イギリスでは「ディナージャケット」と呼ばれている。
モーニングとタキシードの違い
モーニングとタキシードはいずれも男性用の礼服、つまりフォーマルな装いである点では同じである。ただし下記の点においては違いがみられる。
格式
まず両者は、格式が異なっている。
- モーニング:正礼服
- タキシード:準礼服
礼服といっても、格式(TPOに応じて着用が求められる、服装の格の違い)によって3つに大別することができる。
モーニングは礼服の中でも、最も格式が高い正礼服(正礼装)である。これに対してタキシードは、正礼服に次ぐ準礼服(準礼装)である。
時間帯
また両者は、着用する時間帯も異なっている。モーニングは昼間に着用するもの(※3)であり、タキシードは夜間(夕方以降)に着用するものである。
3 ただし日本では、昼夜ともに着用されている。
礼服の格式と時間帯
昼間 | 夜間 | |
---|---|---|
正礼服 | モーニング | 燕尾服 |
準礼服(※4) | ディレクターズスーツ | タキシード |
略礼服 | ダークスーツ |
4 昼夜問わず、ブラックスーツを着用する人も多い。
適した着用場面
以上より、両者の着用に適した場面も異なってくる。
モーニングは昼間に行われる、
- 格式の高い結婚式・披露宴
- 園遊会・叙勲式
- 入学・卒業式
などに着用することが適している。
一方でタキシードは夜間(夕方以降)に行われる、
- 各種式典
- 演奏会・観劇
- 友人とのパーティー
などに着用することが適している。
まとめ
モーニング | タキシード | |
---|---|---|
格式 | 正礼服(最も高い) | 準礼服(正制服に次ぐ) |
時間帯 | 昼間 | 夜間(夕方以降) |
着用場面の例 |
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