「限界集落」と「廃村」の違いって?

POINT
限界集落住民の半数以上が高齢者で、共同体としての最低限の機能を維持できなくなった集落のこと。
廃村過疎化などによって、人が住まなくなった村のこと。

廃村にある村

記事の目次

限界集落とは

限界集落とは住民の半数以上が満65歳以上の高齢者で、インフラの整備や冠婚葬祭など、共同体を維持していく上で必要な機能が失われた集落のことを指す。

過疎化や少子高齢化の進行が主な原因で、1991年に社会学者の大野晃(おおのあきら)が使用した表現が広まっていった。

大野氏は山村集落を下記のように分類し、高齢化が進むと限界集落は消滅集落へと移行する危険性があることを指摘した。

区分特徴
存続集落55歳未満のものが過半を占めており、担い手(※)が確保されている。
準限界集落55歳以上が過半を占め、近い将来担い手の確保が困難になることが予想される。
限界集落65歳以上の者が過半を占め、担い手確保と社会的共同体の維持が困難である。
消滅集落人口・戸数がゼロ

中心となって物事を支え、推し進めていく人

限界集落は一般的に地方などに多く存在するイメージが強いが、都市部でも高齢者が集中する住宅地などが増えている。

廃村とは

限界集落は、何も手を打たなければ廃村に至る。廃村とは、主に人が住まなくなった村のことを指す。

原因としては、過疎化や自然災害などを原因とする集団移住などが挙げられる。

また、市町村合併によって存在しなくなった村のことも廃村という