「オセロ」と「リバーシ」の違いって?
オセロ | 1970年代に日本で考案されたボードゲーム。 リバーシよりもルールが細かく、商標登録もされている。 |
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リバーシ | 1880年代にイギリスで考案されたボードゲーム。 相手の石を挟んだらひっくり返す、ということ以外に決まったルールはない。商標登録されていないので、誰でもその名前を使うことができる。 |
記事の目次
概要
オセロ
オセロは1972年頃、日本人の長谷川五郎氏によって考案されたボードゲームである。先に存在していた「リバーシ」(リバーシを参考)をヒントに考案されたとされている。
黒と白の石を使い、対戦相手の石を挟んだら自分の色にひっくり返すことができる、というルールである。
なお「オセロ」という商品名は、シェイクスピアの四大悲劇の一つ『オセロ(※1)』に由来している。
1 黒人男性と白人女性が登場する。
リバーシ
リバーシ(reversi)は1880年代、イギリス人(※2)によって考案されたボードゲームである。
2色の石を使い、オセロと同様、対戦相手の石を挟んだら自分の色にひっくり返すことができる、というルールである。
日本でもかつては、「レバルシー」や「源平碁」という商品名で売り出されていたことがあった。
2 ウォーターマンもしくはジョン・モレットが考案したとされているが、双方とも自分が考案者であると主張している。
オセロとリバーシの違い
リバーシとオセロは、いずれも「相手の石を挟んでひっくり返すボードゲーム」という点では同じである。しかし下記の点において、両者には違いがみられる。
ルール
普段の遊びで行われるリバーシとオセロは、同じルールであることが多い。しかし本来、両者のルールは異なる。
- オセロ:詳細なルールが存在する。
- リバーシ:詳細なルールは存在せず、自由
オセロはリバーシと比べると、詳細なルールが多く存在している。例えば、オセロは8×8マスの緑の盤の上で行われる。そして石の置き方は下記のように決まっており、さらに先攻も黒のプレイヤーと決まっている。
また対戦相手がパスを続けたために、自分の持ち石がなくなってしまったら、相手の石をもらって打つことができる。
さらにオセロの国際大会では、下記のようなより詳細なルールが設けられている。
- 遅刻した分、持ち時間が減る
- 対局時計を置く位置は、黒のプレイヤーが決める
- 石を打つ・挟む・対局時計のボタンを押すという動作はすべて片手で行う
- 相手の持ち時間がなくなれば勝負は終わるものの、残りは時間が残ってるほうが2人分を打ち続ける
他方でリバーシは、相手の石を挟んでひっくり返すこと以外、はっきりとしたルールは存在していない。盤の色・マスの数・石の色や形なども決まっておらず、最初の石の置き方は自由(※3)である。また先攻がどちらかということも決まっていない。
3 例えば、下記のような石の置き方から始めても問題ない。
またリバーシはパスできないというルールもある。他方でパスが認められる場合でも、対戦相手がパスを続けて自分の持ち石がなくなってしまったら、それ以上は打つことができない。
このように、ゲーム性を高めるため、自由度の高いリバーシにルールを設けたのがオセロである。つまりオセロはリバーシの一種である、ともいうことができる。
商標登録
また両者には、商標登録されているか否か、という違いもある。
- オセロ:商標登録されている
- リバーシ:商標登録されていない
オセロは商標登録されている(※4)が、リバーシは登録されていない。一方、発売当初はオセロには意匠権(※5)もあったが、1993年に失効している。そのため、オセロと同じような形式のボードゲームを発売することはできるが、名前は別のものにしなくてはならない。
そこで「オセロ」の商標権を持たない企業の商品は、ルールがよく決まっていないのでオセロと同様にプレイすることのできる「リバーシ」の名前で売られるようになった。本来は別者であった両者の違いがわからなくなった理由は、ここにあるといえる。
4 発売当初は株式会社ツクダが取得していたが、その後株式会社メガハウスが取得している。
5 モノのデザイン・形状などを独占的に所有できる権利のこと。
まとめ
オセロ | リバーシ | ||
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ルール | 共通 | 相手の石を挟んでひっくり返す | |
相違 |
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商標登録 | されている | されていない |