「年収」と「年商」と「年俸」の違いって?

POINT
年収個人の一年間の総収入のこと。いわゆる手取りではなく、社会保険料等が差し引かれる前の金額。
年商会社などの一年間の売上のことをいう。
年俸一年単位で定められた給料のこと。範囲は年収よりも狭い。

お金と給与明細

年収とは

年収(ねんしゅう)とは個人の一年間の総収入(※1)のことで、社会保険料や源泉所得税等を差し引く前の総支給額である。会社員の場合、年収を確認するには源泉徴収票の「支払金額」欄を見れば良い。

1 会社等から受け取る給料だけではなく、年金の受取額や不動産の受取賃貸料など、あらゆる収入や手当の合計額を指す。

年商とは

年商(ねんしょう)とは、会社の一年間の売上(※2)のことをいう。すなわち、「会社の年収」という言い方はしない上、会社を経営している個人の年収ともまったくの別物である。

2 簡単に説明すると、売上高(年商)から仕入原価や建物・土地の賃貸料、従業員への支払いなど諸費用を差し引いた金額が最終的に会社の利益となる。

年俸とは

年俸(ねんぽう)(※3)とは一年単位で定められる給料のことで、主にスポーツ選手などに採用されている給与形態のことである。多くは前年の業績・成績などを基に、その金額が決定される。

ここで、ある野球選手Aのケースを考えてみる。Aは所属する球団から1億円を貰っているとする。それとは別に、CM出演料として3千万円を受け取っているとする。この場合、Aの年俸は1億円、年収は1億3千万円となる。

このように、年俸は年収よりも狭い範囲を指すといえる。

3 俸と棒が似ているため「年棒」と記載されることがあるが、これは間違いである。

まとめ

以上の内容をまとめると、図のようになる。

年収と年商と年俸の違いについての図