「新暦」と「旧暦」の違いって?
POINT
新暦 | 日本が明治6年から使用し始めた太陽暦(特にグレゴリオ暦)のこと。地球が太陽を1周する期間を1年と数える。季節の推移と合致しているので、うるう月はない。 |
---|---|
旧暦 | 日本が明治5年まで使用していた太陰太陽暦(特に天保暦)のこと。月が地球を1周する期間を1カ月と数える。季節の推移と合致しなくなる(誤差が年11日ほどある)ので、うるう月を設けている。 |
記事の目次
新暦と旧暦の違い
新暦と旧暦は、いずれも日本で使われている(使われていた)暦である。
暦の種類
世界の暦(こよみ)は成り立ちの順に、下記の3つに大別される。
- 太陰暦:月の満ち欠けをもとに作られた暦(イスラム暦など)
- 太陰太陽暦:月と太陽の運行をもとに作られた暦 → 旧暦
- 太陽暦:太陽の運行をもとに作られた暦 → 新暦
これらのうち、日本では現在採用している太陽暦(特にグレゴリオ暦のこと)を「新暦」と呼んでいる。
一方で、明治5年(1872)まで(※)使用していた太陰太陽暦(特に天保暦のこと)を「旧暦」と呼んでいる。
天保暦(旧暦)からグレゴリオ暦(新暦)への改暦により、明治5年(1872)12月3日が明治6年(1873)1月1日となった。
うるう月の有無
新暦にはうるう(閏)月はないが、旧暦にはうるう月がある。新暦こと太陽暦では、地球が太陽の周りを1周する期間(365.26日)を1年とする。季節の推移と合致する暦であるため、現在は世界共通の暦になっている。
他方で、旧暦こと太陰太陽暦では、月が地球の周りを1周する期間(約29.5日)を1カ月とする。12カ月分の積み重ねである1年間は354日(=29.5日×12カ月)となり、季節の推移と合致する太陽暦と比べると、約11日短くなる。
そこで太陰太陽暦では、19年に7回ほど13番目の“うるう月(閏月)”を設けることで、11日分の誤差を調整している。すなわち年によっては、1年が13カ月の場合がある。
まとめ
新暦(明治6年~) | 旧暦(~明治5年) | |
---|---|---|
意味 | 太陽暦(グレゴリオ暦) | 太陰太陽暦(天保暦) |
日の数え方 | 地球が太陽を1周する期間=1年 | 月が地球を1周する期間=1カ月 →年に11日足りない |
うるう月 | なし | あり |