【きてい】「規定」と「規程」の違いって?
POINT
規定(きてい) | ルール一つ一つのこと。名詞・動詞として使う。 |
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規程(きてい) | ルール全体のこと。名詞として使う。 |
記事の目次
規定と規程の違い
規定と規程はともに「きてい」と読み、似たような意味を持つ言葉である。
辞書上の意味
規定(きてい)には、下記の意味がある。
- 規則・規準を定めること、もしくはその規則や規準のこと
- 法令の条文を定めること、もしくはその条文のこと
一方で規程(きてい)には、下記の意味がある。
- 規則・規準のこと(=規定)
- 法令のこと
つまり規定と規程は“決まり事”という、ほぼ同じ意味を持っている。
一つ一つの決まりか全体か
決まり事といっても、(1)決まり事の一つ一つを指す場合(2)ある目的のために定められた決まり事全体を指す場合が考えられる。規定とは(1)を意味し、規程とは(2)を意味する点が異なる。
わかりやすいように、会社の賃金「きてい」を例にとって考えてみる。賃金「きてい」とは、「第〇条 賃金は月給制賃金とする」「第〇条 賃金は25日に支給する」というように、従業員の賃金に関する決まり事を定めたものである。
ここで規定というと、「第〇条」という、決まり事一つ一つを意味する。また規程とは、規定の集合体(=決まり事全体)を意味する。
動詞として使えるか
規定は名詞だけでなく動詞としても使えるが、規程は名詞としてのみ使うといった違いもある。
- 使用例
- 〇規定を定める(名詞)
- 〇第五条に規定されている通り…(動詞)
- 〇職務規程(名詞)
- ✕ルールを規程する(動詞)
まとめ
規定(きてい) | 規程(きてい) | |
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使い分け | 一つ一つのルール | ルール全体 |
使い方 | 名詞・動詞 | 名詞 |