「瞑想」と「座禅」の違いって?

POINT
瞑想目を閉じて、静かに思いをめぐらすことという。瞑想には様々な方法が存在する。
座禅(坐禅)同じく瞑想法の一つ。足を組んで座り、目を軽く開けたままで行うのが特徴である。仏教の一派の修行に用いられる方法でもある。

自然の中で瞑想する人

瞑想とは静かに思いをめぐらすこと

瞑想する人

瞑想(めいそう)とは目を閉じ、雑念を払って静かに思いをめぐらすことをいう。世の中に瞑想の方法というのは、数多く存在する。例えば近年流行している「ヨガ(※1)」や「マインドフルネス(※2)」も、瞑想法の一つである。

1 元々、インドで用いられてきた修行法であったが、現代では健康法としても普及している。呼吸法・姿勢・瞑想を組み合わせることにより、健康増進・精神安定などが期待できる。

2 マインドフルネスとは「今この瞬間」の自分に注意を向け、ひたすら自身の呼吸を意識するというのが基本的な方法である。そのため、いつでも・どこでも行うことができる。ストレスの低減やうつ病・不安障害への治療効果などが期待され、企業の研修や医療現場などにも導入されている。

座禅(坐禅)は瞑想法の一つ

座禅を組む人

座禅(本来は「坐禅」と書く)も瞑想法の一つである。これは主に、禅宗(※3)で行われる修行方法である。

3 禅宗とは仏教の一派をいう。日本では、臨済(りんざい)宗・曹洞(そうとう)宗・黄檗(おうばく)宗の三派がこれに当たる。

宗派によって異なる座禅の目的

座禅(ざぜん)の目的は宗派によって異なる。臨済宗では悟りを得るために座禅が行われる。

一方曹洞宗では、座禅すること自体を目的としている。これを只管打坐(しかんたざ)という。また一般的には、心を落ち着かせるために行われていることが多い

座禅のやり方

座禅の足の組み方

座禅は文字通り座って行うが、足の組み方は「結跏趺坐(けっかふざ)」もしくは「半跏趺坐(はんかふざ)」である。目は完全に閉じるのではなく、少し開ける。そして背筋を伸ばし、無念無想の境地に入れるように精神を集中させる。

  • 結跏趺坐:両足の甲を、反対のももの上に置いて座る方法
  • 半跏趺坐:片脚の甲だけを、反対のももの上に置いて座る方法