「材料」と「原料」の違いって?
POINT
材料 | 何かを作るときにもととなった物のことで、完成品にもとの形が見て取れる物 |
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原料 | 何かを作るときにもととなった物のことで、完成品にもとの形が残っていない物 |
記事の目次
材料と原料の違い
材料と原料は、いずれも物を作るとき、そのもととして使用する物である点では同じである。しかし両者の違いとしては、下記の点を挙げることができる。
原型をとどめているか
まず、材料は物を作ったとき、そのもととなった物の原型をとどめているものに対して使用されることが多い。
これに対して原料とは物を作ったとき、もととなった物の原型をとどめていないものに対して使用されることが多い。そのため原料という語は、工業製品に多く用いられている。
例:オムライスに使われる卵は?
オムライスを例にとってみると、卵が使用されていることが見てわかる。そのため、「オムライスの材料は卵」というほうが適切であり、「オムライスの原料は卵」という表現は適切であるとはいえない。
例:合成洗剤に使われる石油は?
次は合成洗剤を例にとってみる。合成洗剤は石油などから作られているが、石油が使用されていることは見てもわからない。そのため、「合成洗剤の原料は石油」というほうが適切であり、「合成洗剤の材料は石油」という表現は適切であるとはいえない。
以上は非常にわかりやすい例であった。だが現実には、どこまでが原型をとどめているのか、という基準を設けることなどは難しい。そこで「原材料」という、原料と材料を合わせた便利な表現がある。この言葉を使えば、両者の境界線をぼかすことができる。
材料には資料としての意味もある
また材料には、研究・調査・芸術のためや結論を出すために必要となる資料としての意味(※)もある。これに対して、原料にはそういった使い方はない。
例えば「判断材料が乏しい」「研究材料となりえる」など
まとめ
- 材料:完成したときに原型をとどめている/資料としての意味あり
- 原料:完成したときに原型がない
- 両者の境界があいまいな場合には「原材料」と一括りにされる場合がある。