「ヨガ」と「ピラティス」の違いって?

POINT
ヨガ古代インド発祥の修行法精神面を重視し、腹式呼吸を行う。
ピラティス1920年代のドイツ発祥のエクササイズ肉体面を重視し、胸式呼吸を行う。

夕日に向かってヨガ

概要

ヨガ

ヨガ(ヨーガ)とは、インドに伝わる修行法である。

瞑想により精神を統一させ、解脱(げだつ)(※)を目指す。ヨガを行うと柔軟性が高まり、さらに有酸素運動の効果もあるため、現代では健康・美容法としても利用されている。

この世の苦しみから逃れ、安らかで自由な境地に行きつくこと

ヨガのイメージ

ピラティス

これに対してピラティスとは、ヨガや太極拳の要素を取り入れたエクササイズである。

インナーマッスルを鍛えることで体幹を強化できるため、ダイエット目的で行っている人も多い。

ピラティスのイメージ

ヨガとピラティスの違い

このようにヨガとピラティスはいずれも、現代の日本においては、主として健康や美容のために行われているものである。しかし両者には下記のような違いがみられる。

発祥

両者はまず、その発祥が全く異なるものである。

  • ヨガ:古代(約4000年以上前とも)のインド
  • ピラティス:1920年代のドイツ

ヨガの発祥は古代のインドといわれ、ヨーガ学派と呼ばれる人々によって組織大成されたものである。

インドの国旗

インドの国旗

これに対してピラティスは1920年代、ドイツの従軍看護師であったヨゼフ・ピラティスによって考案された。もとは第一次世界大戦の戦傷者のリハビリのためであった。

ドイツの国旗

インドの国旗

重視していること

瞑想をする女性

ヨガとピラティスは、動きは似ているものの、両者が重視している点もまったく違う。

  • ヨガ:精神面を重視
  • ピラティス:筋肉を重視

ヨガでは精神面を重視しており、瞑想によって自分を見つめ直すという時間がある。

これに対してピラティスは肉体を重視している。あくまでも筋肉の鍛錬や骨の矯正が狙いであるため、瞑想は行われない。

呼吸法

さらに、両者で用いられる呼吸法にも違いがみられる。

  • ヨガ:腹式呼吸
  • ピラティス:胸式呼吸

ヨガでは腹式呼吸が用いられる。腹式呼吸を行うと副交感神経が優位となり、リラックスした状態になる。そのため、うつ病対策としてもヨガが取り入れられることもある。

腹式呼吸のイラスト

腹式呼吸のイメージ

これに対してピラティスでは胸式呼吸が用いられる。胸式呼吸は私たちが普段無意識に行っている呼吸法である。胸式呼吸を行うと、交感神経が刺激され、頭がすっきりする。

まとめ

ヨガ(ヨーガ)ピラティス
共通点健康・美容法として利用
本質修行法エクササイズ
発祥古代インド1920年代のドイツ
重要視精神(瞑想あり)肉体(瞑想なし)
呼吸法腹式呼吸胸式呼吸