「天気」と「天候」と「気候」と「気象」の違いって?

POINT
天気瞬時~2・3日程度の大気の状態のこと。晴天の意味でも使われる。
天候数日~数十日程度の大気の状態のこと。天気の硬い表現としても使われる。
気候数十年間に渡ってみられる大気の総合状態のこと。
気象大気の状態や大気中で起こる現象の総称のこと。

青空と少年

概要

青空

天気とは?

天気には主に、下記のような意味がある。

  1. ある場所・ある時刻における、大気の状態のこと
  2. 晴天のこと

1の意味の大気の状態とは、気温・湿度・風向・風力・雲量・気圧といった要素から、総合的に判断されるものである。2の意味は「今日はお天気ですね」など、日常会話でもよく使われる。

【参考】気象庁の定義

気温、湿度、風、雲量、視程、雨、雪、雷などの気象に関係する要素を総合した大気の状態。

気象庁「天気 天気とその変化に関する用語」より

気象庁の発表する「天気」は、快晴・晴れ・薄曇り・曇り・煙霧・砂じん嵐・地ふぶき・霧・霧雨・雨・みぞれ・雪・あられ・ひょう・雷の15種類である。

天候とは?

天候とは、下記のような意味がある

  1. 比較的短期間における大気の状態
  2. 天気の硬い言い方

1の意味の短期間とは、一般的に数日から数十日程度を指す。天気と気候の中間的な概念とされる。

天気より時間的に長い概念として用いられ、5日から1か月程度の平均的な天気状態をさす。

気象庁「天気 天気とその変化に関する用語」より

気候とは?

気候とは、ある場所で長期間に渡ってみられる大気の総合状態をいう。1年を周期とし、各要素の長年(30年程度)の平均値によって表される。

気象とは?

気象とは、大気の状態や大気中で生じる現象の総称をいう。例えば雨・風・雪・虹などである。「気象学」「気象観測」のように、大気状態の研究に関するものに使われる語である。

天気と天候と気候と気象の違い

空と砂漠

大気の状態を表す点では共通する「天気」「天候」「気候」「気象」は、以下の点において違いがみられる。

気象と天気・天候・気候

気象は天気・天候・気候の三者とは明確に区別できる。天気・天候・気候は、すべてある期間における大気の状態を指す言葉である。一方、気象はある期間における大気の状態という意味はない。

期間による区別

“ある期間における”大気の状態を示す天気・天候・気候は、どのくらいの期間なのかという点で区別できる。

  • 天気(1~3日) < 天候(数日~数十日) < 気候(数十年)

最も短いのが天気で、瞬時もしくは1日、長くても2・3日程度である。次に短いのが天候で、数日から数十日程度である。最も長いのが気候で、数十年程度を指す。

表現の硬さ

「天気」よりも長い期間の大気の状態を指す「天候」だが、天気と同じ意味(=短期間の大気の状態)として使われることがある。ただしこの場合、天気よりも硬い表現となる。

比較

  • 「今日の天気は晴れです」→ 日常的によく使われる表現
  • 「今日の天候は晴れです」→ やや硬い表現

まとめ

天気天候気候気象
共通する意味大気の状態
目安の期間瞬時~2・3日数日~数十日数十年なし
他の意味晴天と同義「天気」の硬い表現大気中で生じる現象の総称