「同居」と「同棲」と「内縁」の違いって?
同居 | 一緒に住むこと。カップルであろうが、あるまいが関係ない。 |
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同棲 | カップルが一緒に住むこと。お互いに夫婦であるという認識はない。 |
内縁 | 正式に結婚はしていないが、実質的には夫婦であること。一緒に住んでおり、お互いに夫婦であるという認識がある。 |
記事の目次
概要
同居とは
同居とは、同じ家に一緒に住むことをいう。
同棲とは
同棲とは一般的に、結婚をしていないカップルが同じ家に一緒に住むことをいう。
内縁とは
内縁とは、婚姻届は提出していないものの、事実上の夫婦関係(※1)にあることをいう。これが認められた場合、法律上の婚姻関係(夫婦のこと)に準じた取り扱いがなされる。例えば、関係を解消した場合の財産分与・慰謝料の請求が可能となる場合もある。
1 認められるには、下記の要件を充たす必要があると
- 当事者に婚姻の意思(=夫婦であるという認識)があること
- 共同生活を送っていること
現実には他の要件も考慮し、総合的に判断される。一般的には3年以上、一緒に暮らせば内縁関係に当たるといわれるが、これはあくまでも目安である
「同居」「同棲」「内縁」の違い
以上より、三者は“誰かと誰かが一緒に暮らす”という点では同じであることがわかる。ただし三者には、下記のような違いがある。
恋人関係である必要がない「同居」
三者は“誰かと誰か”の関係性において、二つのグループに分けることができる。
- 同居 → 恋人関係とは限らない
- 同棲・内縁 → 恋人関係
まず同居とは、単に誰かと誰かが一緒に住むことを意味している。一緒に住む二人(もしくはそれ以上)の関係は家族や血縁者であったり、友人であったりしても構わない。すなわち同居とは、カップルに限った話ではない。同居のうち、友人や他人と共同生活を送る場合は特に「ルームシェア」と呼ぶこともある。
一方で同棲と内縁については、恋人関係にある者同士が一緒に住むことを意味している。一緒に住むこと自体は「同居」の一つの形といえるが、カップルが一緒に住むことを特に「同棲」や「内縁」と表現する。
婚姻の意思の有無が「同棲」と「内縁」の線引き
それでは、いずれもカップルが一緒に住む状態を表す「同棲」と「内縁」の違いは何なのだろうか。両者の違いとしては、当事者同士に婚姻の意思(=夫婦であるという認識)があるかという点である。
- 同棲 → 婚姻の意思なし
- 内縁 → 婚姻の意思あり
まず同棲は、当事者同士に婚姻の意思がない場合をいう。長年にわたって一緒に暮らしているカップルがいたとしても、婚姻の意思がなければ事実上の夫婦関係に当たらず、「同棲」を続けているに過ぎない。
一方で内縁は、当事者同士に婚姻の意思がある場合をいう。
法律婚 | 内縁 | 同棲 | |
---|---|---|---|
婚姻届の提出 | 〇 | ✕ | ✕ |
共同生活 | 〇 | 〇 | 〇 |
婚姻の意思 | 〇 | 〇 | ✕ |
まとめ
同居 | 同棲 | 内縁 | |
---|---|---|---|
一緒に住む人の関係性 | カップルとは限らない | カップル | カップル |
婚姻の意思 | ― | なし | あり |