「吸血鬼」と「ヴァンパイア」と「ドラキュラ」の違いって?
POINT
吸血鬼 | 墓からよみがえり、人の生き血を吸うとされる魔物を表す普通名詞。 |
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ヴァンパイア | 吸血鬼と同じ意味。吸血鬼の英語表記(vampire)に由来する。 |
ドラキュラ | 小説『吸血鬼ドラキュラ』の主人公の名前(固有名詞)。吸血鬼といえば「ドラキュラ」を連想させるほど、有名なキャラクターである。 |
記事の目次
「吸血鬼」「ヴァンパイア」「ドラキュラ」の違い
「吸血鬼」「ヴァンパイア」「ドラキュラ」は、いずれも人の生き血を吸うという、伝説上・架空の魔物であるという点では同じである。しかし三者には、下記のような違いがある。
吸血鬼=ヴァンパイア
まずは、吸血鬼とヴァンパイアの違いについて説明する。といっても、両者の意味は同じである。吸血鬼は英語でvampireという。ということで、以下は吸血鬼=ヴァンパイアとして読んでいただきたい。
ドラキュラはキャラクターの名前
吸血鬼とドラキュラの違いは以下である。
- 吸血鬼:人の生き血を吸う魔物全体のこと
- ドラキュラ:吸血鬼の一人
吸血鬼とは「墓の中からよみがえり、人の生き血を吸うとされる魔物」を表す普通名詞である。
一方でドラキュラとは、アイルランドの作家・ブラム=ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』に登場する吸血鬼の名前、つまり固有名詞である。
この小説に出てくる吸血鬼のモデルになったのは、ドラキュラ公というニックネームで呼ばれていたブラド・ツェペシュ公だと言われている。(ただし、小説で使われていたのはニックネームとルーマニアという出身という設定のみ)
ドラキュラには「ドラゴンの息子」といった意味があり、これは父がドラクル(ドラゴン公)という名前だったことに由来している。
この小説がヒットし、舞台や映画にもなったため、「ドラキュラ」の名が吸血鬼の代名詞となるほどに浸透したのである。