「隣」と「横」と「側」の違いって?
隣(となり) | 二つのものの間に同質のものが何も存在しないという関係を表す。 |
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横(よこ) | 縦や斜めでなく、横(水平・左右の方向)という位置にある(いる)関係を表す。 |
側(そば) | とても近い距離にある(いる)という関係を表す。 |
「隣」「横」「側(そば)」は、いずれも「近くにある(いる)」という漠然とした意味において共通している。しかし、それぞれは位置・距離・間に何か存在するのかという点では違いが見られる。
記事の目次
「隣」とは
「隣」には位置や距離は関係なく、あるものとあるものの間には何も存在しないという状態にあることを意味している。並んでいるもののうち、最も近い存在とも言い換えられる。
例えば【図1】の場合、AさんにとってBさんは隣であるが、Cさんは隣ではない。すなわちAさんとCさんの間には、Bさんという別の人が存在するため、隣にいるとはいえないということである。
では、次の場合はどうだろうか。
【図2】を見ると、もちろんA家にとってB家は隣の家である。では、もしこの二つの家が遠く離れている【図3】のような場合はどうだろうか。だが、A家から最も近い家はB家である。
この場合も、A家にとって隣の家はB家ということができる。このように、「隣」には位置や距離は関係なく、二つのものの間に同質のものが何も存在しない(=同じものの中で一番近い)ことが重要であるといえる(例:隣の駅・隣の国など)。
「横」とは
これに対して「横」は、距離や間にあるものの存在は関係なく、位置が重要になってくる。そもそも「横」とは水平方向や左右の方向といった意味である。そこで、例えば「横に座る」と言った場合にはそれらの方向に座るという状態を表している。
方向が正しければ何人で座っていようとも「横に座る」と表現できるし、必ずしも距離が近いというわけではない。つまり、「横」には距離や間にある存在は問題とならない。
「側」とは
これらに対し「側(そば)」とは、位置や間にある存在ではなく、距離が重要となる。
例えば【図4】の場合、AさんとBさんは左右の方向に位置し、間には何も存在しない。しかし二人の間には相当な距離があるとすると、AさんにとってBさんは側にいない。
これに対して【図5】では、Aさんから見てBさんは向かい合っており、二人の間には誰かがいるとする。しかし二人の間は数十cmであれば、AさんにとってBさんは側にいると表現することができる。
このように、どのような位置にあったとしても、間に何が存在してもよいが、とにかく近い距離になければ「側」とはいわない。
まとめ
位置 | 距離 | 間に何かあるか | |
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隣 | ✕ | ✕ | 〇 |
横 | 〇 | ✕ | ✕ |
側 | ✕ | 〇 | ✕ |
※〇は問題となる、✕は関係ないということを表している。