「桜」と「梅」の違いって?
桜 | 3月上旬から4月下旬頃に咲く。花の香りは弱い。花びらの先は割れている。花柄(かへい)があり、一つの節からいくつかの花が房状に咲く。幹は横縞(よこじま)・ツヤがある。 |
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梅 | 1月下旬から4月下旬頃に咲く。花の香りは強い。花びらの先は丸い。花柄がなく、一つの節から一つの花が咲く。幹はゴツゴツしている。 |
記事の目次
概要
桜とは?
桜はバラ科の中でもサクラ亜属に属する植物である。アジア東部からヒマラヤにかけての固有種で、100ほどの品種が存在する。中でもソメイヨシノは有名な品種。花は観賞用のほか、食用にもなる。梅に比べ、花の香りは弱い。

桜桃の花
さくらんぼとは桜桃(セイヨウミザクラ)の実をいう。桜桃も桜と同様にサクラ亜属に分類されるが、鑑賞用の桜とは違う種である。一般的な桜の木にさくらんぼはならない。
梅とは?
梅はバラ科の中でもスモモ亜属に属する植物である。原産地は中国で、300以上の品種が存在する。花は観賞用、実は梅干しや梅酒など、食用とされる。古くから松や竹とともに、縁起が良い植物とされてきた。梅は花の香りが強いので、「梅は香りに桜は花」とも言われる。
参考:紀州・梅干し専門店 福梅本舗「梅は何科の植物?いろいろな梅の分類について」
桜と梅の違い
桜も梅も古くから日本人に愛されてきた花だが、以下のような違いがある。
開花時期と開花・落花の表現
桜の開花時期は3月上旬から4月下旬頃、梅の開花時期は1月下旬から4月下旬頃である。地域や品種にもよるが、梅・桜の順に咲く。なお、桜の「咲く」「散る」に対し、梅は「ほころぶ」「こぼれる」と表現することもあるので覚えておきたい。
桜と梅の見分け方
同じバラ科のため似たような花を咲かせる桜と梅だが、花びらの形や花のつき方、幹などを見れば見分けがつく。
花びらの形


【左】桜の花【右】梅の花
桜と梅は花びらの形を見ればわかる。桜の花びらは先が割れているのに対し、梅の花びらは先が丸くなっている。
花のつき方


【左】桜【右】梅
花が枝にどのようについているか、によっても見分けがつく。
桜には花をつける小さな枝「花柄」(かへい)があるので、枝から垂れるようにして花が咲く。一つの節に複数の花が房状に咲くのも特徴的である。一方で梅には花柄がないので、枝から直接花が咲く。また一つの節に一つの花が咲くのも特徴である。
幹


【左】桜の幹【右】梅の幹
花が咲いていない時期でも、幹を見れば見分けがつく。桜の幹には横縞(よこじま)が入っており、ツヤがある。一方で梅の幹はゴツゴツしている。
まとめ
桜 | 梅 | |
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分類 | バラ科サクラ亜属 | バラ科スモモ亜属 |
花の香り | 弱い | 強い |
開花時期 | 3月上旬~4月下旬頃 | 1月下旬~4月下旬頃 |
開花・落花の表現 | 「咲く」「散る」 | 「ほころぶ」「こぼれる」 |
花びらの形 | 先が割れている | 先が丸い |
花柄(かへい) | ある | ない |
節と花の数 | 一つの節に複数の花 | 一つの節に一つの花 |
幹 | 横縞(よこじま)・ツヤあり | ゴツゴツ |