「特別出演」と「友情出演」と「カメオ出演」の違いって?
- どれも映画やドラマなどの物語作品において使われる名称や肩書き。
特別出演 | 主役を演じるような大物俳優などが、出番の少ない脇役で作品に出演すること。 |
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友情出演 | 主演や監督などと親交のある人物が、格安のギャラやノーギャラで出演すること。 |
カメオ出演 | 大物俳優や著名人、作品の原作者や監督などが演者として短い時間で出演すること。特に海外作品で見ることが多い。 |
記事の目次
特別出演とは
大物俳優・有名俳優・著名人などのそれなりのキャリアを持つ人物が、主演以外の出番が少ない役で出る場合に使われる肩書きのこと。出番が少ない役でも存在感を必要とする場合に使われる。
特別出演はクレジットタイトル(※)に表記されるのが一般的で、その人物の名前の前や後ろに「特別出演」と付けられる。
作品の最初や最後に流されるスタッフや出演者のリストのことで、オープニングクレジットやエンドロール、スタッフロールなどともいう。
俳優の世界にはランクがある。しかし、クレジットタイトルには俳優のランクに関係なく、作品中の役柄順(主役・準主役・脇役など)で表記されることが多い。そのため特別出演と付けることで配慮や敬意を表したり、さらに他の役より長めの時間で映し出すなどの工夫で目立たせることも多い。
特別出演の報酬はそれぞれの事情で変わる。特別な人物に特別料金でお願いする高額報酬や、相場と変わらない報酬で依頼する場合もある。
元々は舞台用語で、別の劇団から違う劇団の舞台へ出演するような「客演」を特別出演と呼んだことが由来といわれている。似た言葉に「ゲスト出演」もあるが、こちらは1話のみ出演する場合で呼ぶことが多い。
友情出演とは
大物俳優・著名人など、それなりのキャリアを持つ人物が出番の少ない役で出ることは特別出演と変わらないが、監督やプロデューサーや主演などと親しい人が友情で出演する場合のことを指す。そのため格安の報酬(ギャラ)や無料(ノーギャラ)で出演することも多い。
特別出演と同様に、クレジットタイトルの名前の前後に表記される。
カメオ出演とは
有名な人物、特に作者などの作品と関係の深い人物が短い時間作品に出演することである。
特別出演や友情出演より出演が短い傾向があり、一瞬しか映らない通行人などのエキストラとして使われるような場合もある。
特別出演や友情出演のようにクレジットに表記されるというより、出演形態の名称として使われることが多い。
カメオ出演とは宝飾品のひとつであるカメオから来た言葉で、貝殻などを浮き彫りにした装飾が遠目からでもカメオだとはっきりわかる存在感をもつことから、呼ばれるようになった。
特に海外の映画やドラマなどで話題作りなどの要素として古くから行われている手法。その作品の原作者や監督が出演したり、作品のモデルとなった人物が出演したりなど、さまざまなケースがある。
有名もので、サスペンスの巨匠と言われる大監督、アルフレッド・ヒッチコックは自身の監督した作品に頻繁にカメオ出演している。