「政治家」と「閣僚」と「官僚」の違いって?
POINT
政治家 | 国会議員や地方議員のこと。選挙で選ばれる。 |
---|---|
閣僚(かくりょう) | 内閣のメンバーである国務大臣のこと。国会議員でない人もいる。内閣総理大臣の指名によって選ばれる。 |
官僚(かんりょう) | 一定のクラス以上の国家公務員のこと。国家公務員採用総合職試験に合格し、各省庁に採用される必要がある。 |
記事の目次
政治家と閣僚と官僚の違い
「政治家」「閣僚(かくりょう)」「官僚(かんりょう)」はいずれも国の政治に関わる者だが、身分や選出方法などに違いがある。
身分
政治家と閣僚は重なる部分があるが、政治家・閣僚と官僚はまったく別の存在である。
政治家は議員のこと
政治家とは普通、国会議員や地方議会議員をいう。国の政治に関わる者だけでなく、地方の政治に関わる者も含まれる。
閣僚は国会議員でなくても良い
閣僚とは内閣を組織する、外務大臣や財務大臣といった国務大臣をいう。国務大臣の過半数は国会議員の中から選ばれる。言い換えれば、閣僚の中には国会議員ではない者もいる可能性がある。
官僚はエリート国家公務員
出典:ハイスクールタイムス「急がれる公務員制度改革」
官僚とは普通、国家の行政事務を担当し、影響力を持つ公務員をいう。例えば省庁の事務次官など、国家公務員(※)の上層部である。どのクラス以上を指すかという明確な基準はないが、課長以上とも言われている。さらに局長以上は高級官僚と呼ばれる。
厳密には、国会議員と国務大臣も国家公務員である。しかし国会議員と国務大臣は国家公務員の特別職であるのに対し、官僚は国家公務員の一般職である。
選出方法
「政治家」「閣僚」「官僚」はそれぞれの身分の違いから、選出方法も異なる。
政治家は選挙で選ばれる
国会議員であれ地方議員であれ、政治家は立候補者の中から選挙によって選ばれる。年齢制限や供託金の支出などクリアすべき条件はあるが、特別な資格は不要である。
閣僚は内閣総理大臣からの指名
閣僚は内閣のトップである内閣総理大臣の指名によって選ばれる。過半数は国会議員でなければならないが、民間から選ばれる場合もある。後者は民間人閣僚と呼ばれる。
官僚は試験・採用面接をパスした者
官僚になるにはまず、国家公務員採用総合職試験を受験しなければならない。年齢制限および学歴要件を満たした者が受験できる。合格後は希望する省庁の面接を受け、採用される必要がある。
まとめ
政治家 | 閣僚 | 官僚 | |
---|---|---|---|
身分 | 国会議員・地方議会議員 | 国務大臣(過半数は国会議員/民間人も可) | 国家公務員の上層部(明確な基準はない) |
選出方法 | 選挙 | 内閣総理大臣の指名 | 試験・採用 |