「カタツムリ」と「ナメクジ」の違いって?
POINT
カタツムリ | 陸で生活をしている巻貝のうち、殻を持つ生物のこと。 |
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ナメクジ | カタツムリのうち、殻を持たない生物のこと。 |
記事の目次
カタツムリとナメクジの違い
カタツムリとナメクジは、いずれも陸生巻貝(陸で生活をしている巻貝)である。
殻の有無
カタツムリとナメクジは、いずれも軟体動物腹足綱有肺類(軟体動物のうち腹面全体が足になっており、肺のような機能で呼吸をする生物)に属している。
カタツムリとナメクジの見た目で最も違うのが、殻(から)の有無である。カタツムリには殻があるが、ナメクジには殻がない。カタツムリのうち、殻が退化した種をナメクジと呼ぶからである。
カタツムリの特徴
他の貝の空殻に入って生活するヤドカリとは違い、カタツムリには生まれたときから殻がある。カタツムリの殻は体の器官の一つであり、中には内臓も入っている。すなわち、カタツムリから殻を取ると死んでしまう。「カタツムリの殻をとるとナメクジになる」と考える子どももいるが、これは誤りである。
ナメクジの特徴
他方でナメクジは、基本的には殻を持たない(コウラナメクジという種の仲間は小さな殻を持つ)。殻を捨てることで、狭い隙間に入り込んだり、エネルギーの負担を少なくしたりできるようになった。その反面、外敵から身を守れない、乾燥に弱いといったデメリットもある。
どちらも塩をかけると縮む
一般的に、ナメクジに塩をかけると“溶ける”とされている。小さい頃に試した人も多いと思うが、実際にはナメクジは溶けるわけではない。塩をかけると浸透圧が働き、水分が排出されて体が縮んでいるだけである。
ナメクジの体は9割近くを水分が占めるため、この現象は顕著である。一方、有名ではないが、浸透圧の現象はカタツムリにも当てはまる。塩をかけて縮むのは、ナメクジだけではない。