「姉妹都市」と「友好都市」の違いって?

POINT
姉妹都市文化交流や親善を目的として結びついた都市と都市をいう。
友好都市「姉妹都市」と実態は同じと考えられている。主に中国の都市との交流において使われる。

ポルトガルの街並み

両者に明確な違いはない

日本では「姉妹都市」という呼称が一般的である。これは、もとはアメリカで使われていたSister cityを直訳した言葉である。

一方で、「友好都市」という言葉もある。意識的に使い分けられているケースもあるが、両者に明確な定義は存在しない。実態は一緒であると考えられている。

なお、参考までに挙げておくが、一般財団法人自治体国際化協会では以下の要件をすべて充たしている場合、姉妹(友好)自治体として取り扱っている。

  • 両首長による提携書があること
  • 交流分野が特定のものに限られていないこと
  • 交流するに当たって、何らかの予算措置が必要になるものと考えられることから、議会の承認を得ていること

参考:CLAIR(クレア)一般財団法人自治体国際化協会

中国の都市とは「友好都市」が使われる理由

中国の都市と交流をする場合、「姉妹」という言葉を使用してしまうと、上下関係が生まれてしまう恐れがある。そのため、「姉妹都市」ではなく、対等な立場であることが強調できる「友好都市」という呼び方が用いられている。

あえて使い分けているケース

中国以外の都市との間においても、意識的に使い分けがなされているケースもある。それには、特定の分野のみ交流を行っている場合や、議会の承認をまだ得ていない場合などが挙げられる。

ただし、本来「姉妹都市」と「友好都市」にはそれぞれ明確な定義は存在しない。各自治体が独自の判断で使い分けをしていると考えられる。