「黒ゴマ」と「白ゴマ」の違いって?

POINT
黒ゴマ種子の皮が黒いゴマのこと。皮には色素が含まれている。白ゴマほど油分が含まれていないため、主に食用となる。香りが強く、コクがあるのが特徴。主な生産地は中国・東南アジアである。
白ゴマ種子の皮が白いゴマのこと。皮には色素が含まれていない。黒ゴマより油分が多いため、主に油の原料となる。味・香りは控えめだが、ほのかな甘みがあるのが特徴。世界各地で生産されている。

ゴマ

黒ゴマと白ゴマの違い

表皮に含まれる色素

世界には、およそ3,000というゴマの品種が存在するといわれている。しかし日本では、種皮の色によって、3つに大別されることが多い。

  1. 黒ゴマ
  2. 白ゴマ
  3. 金ゴマ(黄ゴマ・茶ゴマとも)

黒ゴマ

黒ゴマ

白ゴマ

白ゴマ

金ゴマ

金ゴマ

写真からもわかるように、目に見える黒ゴマと白ゴマの違いは、種皮の色である。この違いは、表皮に色素成分が含まれているか否かによる。

黒ゴマの表皮には、アントシアニン(タンニン系ポリフェノール色素)などが含まれている

一方で白ゴマの表皮には、色素成分は含まれていない。そのため両者は、種皮の色が違うのである。

含油量

一般的にゴマの成分は、以下のようになっている。

ゴマの含有成分

というわけで、黒ゴマと白ゴマに含まれる栄養成分も、これと大きく変わるものではない。しかし両者は、含油量が若干異なっている。

黒ゴマに含まれる油分は約45~50%であるのに対し、白ゴマに含まれる油分は約55%程度といわれている。つまり白ゴマのほうが、少しだけ含油量が多い。このため白ゴマは主に油の原料とされ、黒ゴマは主に食用とされている

味・風味

ほうれん草の胡麻和え

また両者は、味や風味にも違いがみられる。黒ゴマは香りが強く、コクがあるのが特徴である。そのため香りの強い野菜の胡麻和えや、お菓子作りなどに用いるのが向いている。

一方で白ゴマは香り・味ともに控えめであるが、ほのかな甘みがあるのが特徴である。料理の邪魔をしないので、すりごまやねりごまにして白和えにしたり、ドレッシングにしたりするなど、幅広い使い方ができる。

生産地

最後に両者は、生産地にも違があることを説明しておく。まず黒ゴマの主な産地は、中国や東南アジアである。一方で白ゴマはアフリカや東南アジアなど、世界各地で生産されている。日本においても、生産量は白ゴマのほうが上回っている。

なお、日本における黒ゴマの主な産地は鹿児島県・沖縄県、白ゴマの主な産地は鹿児島県である。

まとめ

黒ゴマ白ゴマ
表皮の色素アントシアニン含まれていない
含油量白ゴマよりは少ない
→食用
黒ゴマより少し多い
→油の原料
味・風味強い香り・コク香り・味は控えめ
ほのかな甘み
生産地中国・東南アジアなど世界各地