「復旧」と「復興」の違いって?
POINT
復旧 | 一度悪くなったものが、もとの良い状態に戻ること。物理的ダメージを受けたもの、特にインフラに対して使う。 |
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復興 | 一度悪くなったものが、もとの盛んな状態もしくはそれ以上の状態になること。物理的ダメージを受けたもの以外に対しても使う。 |
記事の目次
復旧と復興の違い
復興と復旧はいずれも街が災害の傷跡から立ち上がる時などに使われる言葉である。一度悪い状態になったものが良い状態を取り戻すという意味では同じだが、以下のような違いもある。
復旧とは?
復旧とは壊れたり崩れたり、乱れたりしたものがもとの状態に戻ることをいう。
Aだったものが何らかのきっかけでZになってしまった場合、ZをAに戻すことを意味する。普通は物理的なダメージを受けたものに対して使う。特に電気や水道・交通網といった、インフラに対して使うことが多い。
- 復旧の例
- 地震で止まっていた電気が復旧した。
- 今朝の人身事故で乱れていた電車のダイヤがようやく復旧した。
- 土砂崩れで通行止めになっていた道路が復旧した。
復興とは?
復興とは一度衰えたものが、再びもとのように盛んになることをいう。
Aだったものが何らかのきっかけでZになってしまった場合、ZをAに戻したり、A⁺にしたりすることをも意味する。物理的なダメージを受けたもの以外に対しても使う点が復興の特徴である。
- 復興の例
- 震災から復興した都市
- 先住民文化の復興に尽力する。
- ルネサンスは文芸復興と訳されることが多い。
まとめ
復旧 | 復興 | |
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共通点 | 一度悪い状態になったものが良い状態を取り戻す | |
意味 | もとの状態に戻る | もとの状態を越えることもある |
対象 | 物理的なダメージを受けたもの(インフラなど)に対して使う | 物理的なダメージを受けたもの以外にも使う |