「大統領」と「首相」の違いって?
大統領 | 共和制国家における元首のことをいう。一般には強大な権力を持ち、一定期間にわたって行政権の最高首長を務める。 |
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首相 | 国によって異なるが、行政の最高責任者である。国家元首は別にいる。 |
記事の目次
政治体制の違い
「大統領」は共和制国家の元首
大統領とは、共和制(※1)国家における元首である。元首とは国を代表する者のことで、大統領がいない場合は国王が元首になる。直接選挙(※2)によって選ばれることが多く、その場合、強い権限を持つのが一般的とされている。
アメリカや韓国など大統領が強い権限を持っている国もあれば、ドイツやイタリアなど国の象徴や儀礼的な目的のためだけで大統領の権限がほとんどない国もある。
1 共和制とは、元首が国民の中から一定の期間選ばれるという仕組みである。国王や皇帝など世襲で選ばれる君主制とは反対の意味を持つ。
2 直接選挙とは選挙人(有権者)が直接、議員や大統領を選ぶ仕組みのことをいう。
「首相」は国家の元首ではない
これに対して首相は、間接選挙(※3)によって選出される、行政府のトップである。そして首相は国家の元首ではない。元首となるのは基本的には国王である。ただし国王には政治の実権はなく、首相がそれを握っている。「首相」のいる国は日本のほか、イギリス・オランダ・スウェーデンなどが挙げられる。
3 間接選挙とは、有権者はまず代表を選び、選ばれた者によって被選挙人を選出する仕組みのことをいう。日本における首相の選出方法も、間接選挙のひとつの形態である。すなわち国民の投票によって選ばれた国会議員によって、首相(=内閣総理大臣)が選出されている。
「大統領」と「首相」両者がいる国
なお、大統領と首相の両方が存在する国もある。例えば韓国やフランス、ドイツなどがそうである。その場合、大統領と首相の権限・役割は国によって異なっている。
韓国の場合は大統領が議会の同意を得て、首相を任命する。そして大統領は圧倒的な権限を持っており、その下で首相は職務を遂行している。
他方でドイツでは議会で支持を得た首相が権力を握り、大統領は単に名目上のリーダーとなっている国もある。
大統領と首相の機能の違い
先ほど述べた通り各国で違いがあるものの、一般的には大統領は首相よりも、強力な権限を持つと言われている。そのため大統領制の方が、迅速な行政運営が可能となっている。
その一方で、大統領の権力に近い者が権勢をふるう可能性があるなどの問題がある。また大統領は議会とは別に選出される。両者の関係性は薄いことから、議会と対立することがある。
これに対して首相は議会によって選出されることから、議会との対立は起こりにくい反面、行政運営のスピードには問題がある。しかし、独裁的になりにくいというメリットもある。
まとめ
一般的な大統領と首相の違いをまとめると、下記のようになる。
大統領 | 首相 | |
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国家の元首 | ○ | × 他にいる |
選出方法 | 主に直接選挙 | 主に間接選挙 |
メリット |
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デメリット |
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