電池の「マイナス」と「プラス」の違いって?

POINT
電池のマイナス金属同士の化学反応によって、電子が出ていくところ。溶けやすい金属が使われる。
電池のプラス金属同士の化学反応によって、電子が入ってくるところ。溶けにくい金属が使われる。

乾電池のイラスト

化学電池とは

電池は電気を取り出す仕組みにおいて、大きく(1)化学電池(2)物理電池の二種類に分けることができる。

  1. 化学電池:金属化合物などの化学反応を利用する。乾電池など。
  2. 物理電池:光や熱エネルギーを利用する。太陽電池など。

化学電池は、二種類の金属と電解液(※1)からできている。このとき使用される二つの金属が、それぞれプラス極・マイナス極になるものである。

1 電解液とは、電気を通す液体のことをいう。

電池の仕組み

電池の図解

ここからは、一番身近な乾電池を例にとって説明する。

乾電池の構造

乾電池は簡単にいうと、真ん中に炭素棒、そのまわりに二酸化マンガンなどの電解液を入れ、それを亜鉛で包んで作られている。

亜鉛と炭素棒を導線でつなぐと、亜鉛と電解液の間で化学反応が起こり、電子(※2)が放出される。この電子が導線を伝い、炭素棒へと移動することで電気が流れるという仕組みになっている。

2 物質を構成する最小単位である「原子」は、「原子核」とそのまわりを飛んでいる「電子」によってできている。

マイナス極とプラス極とは

このとき亜鉛をマイナス極、炭素棒をプラス極という。すなわち、電子が出ていくところがマイナス極入るところがプラス極である。

なお、この仕組みを作るためには、マイナス極には電解液に溶けやすい金属を、プラス極には溶けにくい金属を用いる必要がある。

飛び出している方がプラス極

また、乾電池は飛び出しているほうがプラス極平面になっているほうがマイナス極となっている。これは両者を間違ってつながないようにするため、さらには電池を取り出しやすくするためである。