「ホッキョクグマ」と「シロクマ」の違いって?
POINT
ホッキョクグマ | 北極圏沿岸などに生息する、白い毛をしたクマ。アルビノではない。 |
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シロクマ |
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記事の目次
ホッキョクグマとシロクマの違い
ホッキョクグマ(英名:Polar Bear)とは、北極圏の沿岸などに生息するクマ科の動物をいう。流氷に乗り、遠くまで移動することもある。オスは体長2~2.5 メートル、体重410~720キログラムにも達し、クマ類の中では最大の種である。
寒さの厳しい環境で生きるため、保温効果のある体毛と脂肪を持つ。周りの雪や氷に溶け込んで見えるよう、白い体毛に覆われている。体毛の下には黒い皮膚があるが、これは太陽光を効率的に吸収するためである。
一方で、シロクマには二つの意味がある。(1)ホッキョクグマの通称(2)本来は茶色や黒色をしているはずの、クマのアルビノ(後述)である。
ホッキョクグマの通称
ホッキョクグマは白い毛で覆われているので、シロクマと呼ばれる場合がある。一般的にシロクマというと、ホッキョクグマの通称を意味する。
アルビノのクマ
アルビノとは、先天的にメラニン色素を持たない個体をいう。突然変異によって生まれるが、遺伝的要素が強いと考えられている。メラニン色素を持っていないと、皮膚・毛・眼などが白色もしくは淡い色になる。
アルビノは人間を含め、さまざまな動物で見られる。神の使いとされるシロヘビも、アオダイショウのアルビノである。
出典:東京ズーネット
当然、クマにもアルビノがいる。1902年時点では、上野動物園でツキノワグマ(本来の体毛は黒)のアルビノが飼育されていた。当時はこれをシロクマと呼んでいたのである。なお、毛の下の皮膚は黒いことからもわかるように、ホッキョクグマはアルビノではない。