「ヒグマ」と「ツキノワグマ」の違いって?

POINT
ヒグマユーラシア大陸から北アメリカの森林・ツンドラ・海岸などにすむクマのこと。日本には北海道に生息している。ツキノワグマより体が大きい。胸に三日月の模様がない。人を襲うことがある
ツキノワグマ東アジアの森林にすむクマのこと。日本には本州から南に生息している。ヒグマより体が小さい。胸に三日月の模様がある。人を襲うことはまれにある

手を振るヒグマ

ヒグマとツキノワグマの違い

ヒグマとツキノワグマは、どちらも日本国内に生息するクマ科の動物である。

生息地域

ヒグマとツキノワグマの分布

ヒグマとツキノワグマの分布

ヒグマはユーラシア大陸から北アメリカまで広く分布し、森林・ツンドラ・海岸・高地などに生息している。日本国内では、北海道に亜種のエゾヒグマがいる。

一方で、ツキノワグマは主に東アジアに分布し、森林(特に落葉広葉樹)に生息している。日本国内には、本州以南に亜種のニホンツキノワグマがいる。ただし、九州では絶滅した可能性が高い。

大きさ

大きさを比べてみると、ヒグマのほうが大きく、ツキノワグマのほうが小さい。

北海道に生息するエゾヒグマの成獣は、体長220~230センチメートル、体重150~250キロ程度である。日本では最大の陸上動物といわれる。なお、ヒグマの中でも最大のアラスカヒグマは、体長2.8メートル、体重800キロにも達する。

エゾヒグマ

エゾヒグマ

本州以南に生息するニホンツキノワグマの成獣は、体長110~150センチメートル、体重80~120キロ程度である。よって、エゾヒグマと比べると小さい。

ニホンツキノワグマ

ニホンツキノワグマ

見た目

ヒグマの毛色は褐色や黒色で、ツキノワグマのような模様はない。成獣は肩の盛り上がりが目立つ。

ヒグマ

一方で、ツキノワグマの毛色も褐色や黒色をしている。前胸には、白色で三日月状の模様があるのが特徴的である。ツキノワグマという名称は、この模様に由来する。ただし、地域によっては模様を持たないものもある。

ツキノワグマ

危険性

ヒグマは性質が荒いので、人を襲うことがある

一方で、ツキノワグマは臆病なので、積極的に人を襲うことはほぼないといわれている。しかし、人を襲った例も数多くあるので、そもそも生息地域に近づかないほうが良い

まとめ

ヒグマツキノワグマ
生息地域ユーラシア大陸から北アメリカの森林・ツンドラ・海岸・高地など東アジアの森林(特に落葉広葉樹)
大きさの比較大きい
(体長220~230センチメートル/体重150~250キロ)
小さい
(体長110~150センチメートル/体重80~120キロ)
三日月状の模様ないある
危険性の比較高い低い
(人を襲った例もある)