「オウム」と「インコ」の違いって?

POINT
  • どちらもオウム目の鳥のこと。
オウム頭の上に羽根が生えている。羽根の色は単色で地味。胆のうを持っている
インコ頭の上に羽根が生えていない。羽根の色はカラフルで鮮やか。胆のうを持っていない

赤色と青色のコンゴウインコ

オウムとインコの違い

オウムはオウム目オウム科に属する鳥、インコはオウム目インコ科に属する鳥をいう。

どちらもオウム目のため、大きな差はない。ともに本来は暖かい地域に生息し、くちばしも下方に曲がっている。4本ある足の指も、うち2本が後ろを向いている点も同じである。このように共通点の多いオウムとインコだが、下記のような違いもみられる。

冠羽(かんう)の有無

オウムとインコは冠羽の有無で見分けられる。冠羽(かんう)とは頭の上に生えている羽のことである。

クルマサカオウム コザクラインコ

【左】クルマサカオウム(オウム科)【右】コザクラインコ(インコ科)

オウムには冠羽があるが、インコには冠羽がない。例えばオカメインコは名前に「インコ」とついているが、実際はオウム科なので冠羽を持っている。ただし例外もあり、ヘイワインコは冠羽を持っているが、インコ科に属している。

羽根の色

モモイロインコ

モモイロインコ(オウム科)

オウムとインコは羽根の色、鮮やかさによっても見分けがつく。オウムの羽根は白・灰色・黒など、単色で地味である。例えばモモイロインコ(インコと付くがオウム科)の顔や腹部は桃色をしているが、羽は灰色をしている。

一方でインコの羽根は赤・青・黄色・緑・紫など、カラフルで鮮やかである。

胆のうの有無

体の内部に着目すると、オウムとインコは胆のうの有無によって区別できる。胆のうとは肝臓でつくった消化分泌液(胆汁)をためておく袋のことである。オウムには胆のうがあるが、インコには胆のうがない。インコは胆汁を一時的にためずに、肝臓から直接分泌して食べ物を消化している。

大きさでは見分けられない

「オウムは大きく、インコは小さい」と言われることがある。おおまかには当たっているが、確実に見分ける方法ではない。例えばオウム科のオカメインコは全長30cmであるのに対し、インコ科のコンゴウインコは全長90cmにもなる。

オカメインコ

オカメインコ(オウム科)

コンゴウインコ

コンゴウインコ(インコ科)

まとめ

オウムインコ
共通点暖かい地域に生息/くちばしが下方に曲がる/足の指4本中2本が後ろを向く など
分類オウム目オウム科オウム目インコ科
冠羽の有無あるない
羽根の色白・灰色・黒など単色で地味カラフルで鮮やか
胆のうの有無あるない
大きさ(目安)大きい傾向小さい傾向