「古本」と「古書」の違いって?

POINT
古本
(ふるほん)
  1. 他の誰かに読み古された本
  2. 古書と同じ
古書
(こしょ)
古い時代の本で貴重なもの

古い本の背表紙

曖昧な両者の違い

古本とは

まず古本には、大きく下記の二つの意味がある。

  1. 別人の手に渡ったことのある本(⇔新本)
  2. 古い時代の本(=古書)

英語でいうと1はsecondhand book、2はold bookに相当する。

古書とは

また古書とは一般的に、絶版などのため、普通の書店では入手できないほど古い本を指す。具体的には古文書や古地図など、希少価値・歴史的価値が認められるものをいう。

とはいえ、古書も「古い時代の本」という意味である。古本と比べてどちらがより古い本を指すのか、という決まりはない。また何年以上前の本であれば「古い」のか、というような基準もない。このように「古い時代の本」という点で、古本と古書の意味の違いは曖昧であるといえる。

ISBNコードの有無による区別

ただし、書籍を扱う店などでは、古本と古書をISBNコードの有無によって区別しているケースが見られる。

  • 古本:ISBNコードあり
  • 古書:ISBNコードなし

ISBNコードとは

ISBNコード(International Standard Book Number/国際標準図書番号)とは、本の裏に書かれた13桁のコードのことである。このコードがわかれば、国籍・出版社・書籍名を特定することができる。

ISBNコード誕生は1960年代

このISBNコードは1960年代にイギリスで誕生し、その後世界で使われるようになった。日本でも1980年代に導入された。

以上を踏まえると、ISBNコードが付いている比較的新しい本を「古本」、付いていない本を「古書」と考えている書店もあるということである。