「決算」と「業績予想」の違いって?
POINT
決算 | 会社などが、ある期間の経営成績や期末時点の財政状態を明らかにするために行う手続のこと。これにより最終的な数字が確定する。 |
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業績予想 | 上場企業などが投資家への情報提供のため、次期の予想値を発表すること。この数字は変わる可能性がある。 |
記事の目次
決算と業績予想の違い
決算と業績予想で発表される数字は、いずれも投資家などにとって重要な判断材料となるものである。
決算とは
決算とは会社が各会計期末、経営成績や財政状態を明らかにするために行う会計上の手続のことをいう。具体的には試算表の作成や決算整理仕訳の入力、帳簿の締め切りなどを行う。
そしてその結果として、損益計算書や貸借対照表といった財務諸表が作成される。すなわち決算発表でリリースされるのは、確定した最終的な数字である。
業績予想とは
これに対して業績予想とは、上場企業自身が発表する業績の予想数値のことである。上場企業では各証券取引所の要請によって、次期の売上高・営業利益・当期純利益などの見通しを開示している。
さらに開示後、予想した数値と乖離(かいり)することが判明した場合、上場企業は速やかにそれを開示(※)する義務を負っている。すなわち業績予想としてリリースされる数字は、修正される可能性のある予想値である。
予想を上回る乖離を「上方修正」、下回る場合は「下方修正」と呼ぶ。
まとめ
決算の数字 | 業績予想の数字 | |
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共通点 | 投資家などの判断に有用な情報を提供する | |
相違点 | 確定数値 | 予想値であり、修正される場合あり |