「怒る(おこる)」と「叱る(しかる)」の違いって?
POINT
怒る | 腹を立てること。「叱る」にはない、一方的に感情を爆発させるという意味で使われることもある。 |
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叱る | 一般的には、目下の者の間違った行いをとがめること。相手のためを思って行われる教育的指導の面を強調して使われることもある。 |
記事の目次
教育の場面における違い
教育の場面(子供から社員教育まで)においては、両者を明確に区別しているケースが多く見受けられる。そういった場合において、両者は下記のような使い分けがなされている。
- 怒る:自身の感情の赴くまま、一方的に不快・不満を爆発させること。
- 叱る:相手をより良い方向に導くために行う教育。
「怒る」は相手に対する配慮はないのに対して、「叱る」は教育的指導のために行われるとされている。そこで「叱る」際には、意図的に声を荒立てたり怖い顔をしたりすることはあっても、本来は非感情的であるとされる。
そのため教育上は「怒る」ではなく、上手に「叱る」ことが重要と考えられている。
辞書の上での違い
国語辞典において「怒る」と「叱る」の違いは、上記の教育の場面における違いに比べるとあまりない。辞書によっては、「怒る」と「叱る」は同義としているものもある。
あえて違いを挙げるならば、「怒る」は自動詞であるのに対して、「叱る」は他動詞である。
すなわち、「怒る」には相手はいないが「叱る」には叱る相手(一般的には自分よりも目下の人間)が存在するということである。