「メイラード反応」と「カラメル反応」の違いって?
POINT
メイラード反応 (アミノカルボニル反応) | 糖とアミノ酸が結合することによって、食べ物が茶色くなったり、いい香りになったりする現象のこと。常温でも起こる。 |
---|---|
カラメル反応 (カラメル化反応) | 糖が加熱されることによって、食べ物が茶色くなったり、苦くなったりする現象のこと。100℃以上になると起こる。 |
概要
メイラード反応
メイラード反応(アミノカルボニル反応)とは、糖とアミノ酸が結合することに始まる現象である。
結果として食品が茶色くなったり(※)、芳ばしい香りがしたりする。メイラード反応は常温でも起こるが、最も活発になるのは155℃である。
- 肉や魚の焼き目・ごはんのおこげ・味噌(みそ)の色 など
このとき生成される褐色の色素をメラノイジンと呼ぶ。
カラメル反応
カラメル反応(カラメル化反応)とは、糖が加熱されることによって始まる現象である。
糖の構造が変化したり、別の結合を始めたりする。結果として食品が茶色くなったり、独特の苦みを持ったりする。カラメル反応は100℃以上、砂糖であれば185℃以上になると始まる。
- カラメルソース・キャラメル・べっこう飴(あめ) など
メイラード反応とカラメル反応の違い
メイラード反応とカラメル反応は、いずれも調理の過程などで、食品が茶色くなる現象という点では共通している。ただしアミノ酸の存在と発生条件においては違いがみられる。
アミノ酸の存在
メイラード反応は糖とアミノ酸が存在するときに起こる現象である。他方でカラメル反応は糖のみでも起こる現象である。
発生の条件
メイラード反応とカラメル反応の発生条件は、少し異なる。両者は基本的に加熱時に起こるが、メイラード反応は常温時にも起こりうる。
なお、食品は複雑な組成でできているため、加熱時にメイラード反応とカラメル反応が同時に起こることも多い。
まとめ
メイラード反応 (アミノカルボニル反応) | カラメル反応 (カラメル化反応) | |
---|---|---|
反応するもの | 糖+アミノ酸 | 糖 |
発生条件 | 常温(155℃が最も活発) | 100℃以上 |