「ハンチング帽」と「キャスケット」と「ベレー帽」の違いって?

POINT
ハンチング帽つばがあり、おでこの部分が前に傾いているタイプの帽子のこと。
キャスケットつばがあり、頭の部分が全体的に膨らんでいるタイプの帽子のこと。ハンチング帽の一種。
ベレー帽つばがなく、丸くて平らなタイプの帽子のこと。

たくさんの帽子

概要

ハンチング帽とは

ハンチング帽をかぶったおじいさん

ハンチング帽とは、19世紀半ばのイギリスで誕生した、狩猟用の帽子のことをいう。日本語では「鳥打(ち)帽子」と呼ぶ。現在でも、ゴルフなどの際にかぶられている。

本来ハンチング帽には様々な種類があるが、日本でよくイメージされるのは、クラウン(※1)に使われるハギ(※2)が3枚のものである。

1 帽子の頭にかぶる部分のこと。

2 クラウンを構成する布部分のこと。枚数が増えるにつれて、クラウンの丸みが増していく。

ハンチング帽の種類
モナコハンチング、 アイビーキャップ、プロムナード、キャスケットなど

 キャスケットとは

キャスケットをかぶった少年

キャスケットはハンチング帽の一種であるが、日本国内では別物として扱われている帽子である。発祥はフランスといわれている。現在は、ファッションアイテムとして用いられることが多い。

一般的には、クラウンに使われるハギが6枚または8枚に、ツバが付いたものである。アメリカなどの地域では、新聞配達がよくかぶっていたことから、ニュースボーイキャップとも呼ばれている。

ベレー帽とは

ベレー帽をかぶった女性

ベレー帽とはバスク地方(スペインとフランスにまたがる地方)が発祥(※)とされる、丸くて平らな帽子のことをいう。当初は日よけ・風よけなどのためだったが、現在ではファッションアイテムとして用いられることが多い。

隣のベアルヌ地方だとする説もある。

ハンチング帽とキャスケットとベレー帽の違い

よく似たイメージのある「ハンチング帽」「キャスケット」「ベレー帽」だが、これらはよく見ると形状が異なっている。

つばの有無

まず3つはつばの有無で、下記の二つのグループに区分することができる。

  1. ハンチング・キャスケット → つばがある
  2. ベレー帽 → つばがない
ハンチング帽

ハンチング帽

キャスケット帽

キャスケット帽

ベレー帽

ベレー帽

写真を見るとわかるように、ハンチング帽とキャスケットにはつばがある。一方で、ベレー帽にはつばがない。

トップの形

それでは、ハンチング帽とキャスケットの違いについて説明する。キャスケットはハンチング帽の一種であるため、形がよく似ている。しかし両者は、頭の部分の形が異なっている。

  • ハンチング:おでこ部分が前傾
  • キャスケット:全体的に膨らんでいる
ハンチング帽2 キャスケット帽2

ハンチング(左)とキャスケット(右)

まずハンチングは、おでこの部分が前傾しているという特徴がある。一方でキャスケットは、おでこの部分は前傾しておらず、全体的に膨らんでいるという特徴がある。

まとめ

ハンチング帽キャスケットベレー帽
つばの有無ありなし
トップの形おでこ部分が前傾全体的に膨らんでいる