「ところてん」と「寒天」の違いって?

POINT
  • どちらも天草(テングサ)などの海藻を原料につくられる食品。
ところてん天草を(1)煮て溶かす(2)冷やして固めることによってつくる、プルプルの食品。少し
磯臭さ
が残る。酢醤油や黒蜜などをかけて食べることが多い。
寒天ところてんを(1)凍らせる(2)乾燥させることによってつくるいわゆる乾物。磯臭くない。ところてんやみつまめとして食べるだけでなく、料理・お菓子の材料にもなる。

豆と寒天

ところてんと寒天の違い

ところてん(心太とも書く)と寒天は、いずれも天草(テングサ)やオゴノリという海藻からつくられる食品である。

テングサ

テングサ

製法と仕上がり

天日干しにしたテングサ

天日干しにしたテングサ

ところてんと寒天は、原材料は同じだが、製法が異なっている。ところてんは天日干しにしたテングサをお湯で煮溶かし、冷やし固めてつくる。

すると、プルプルの状態に仕上がる。天突き器という器具に入れ、押し出すことにより細長い形状にする。

ところてん

ところてん

一方で寒天はところてんを凍らせ、乾燥させてつくる。いわゆる乾物である。形状には、下記のような種類がある。

  • 粉寒天:粉末状にした寒天
  • 棒寒天:太い棒状の寒天
  • 糸寒天:細くカットした寒天
糸寒天

糸寒天

くずきりとは

「ところてん」「寒天」とよく似た食感を持つ食品として「くずきり」があるが、原材料は両者と異なる。くずきりの原材料は、植物のクズの根から採れる葛粉(くずこ)である。葛粉を水で溶いて煮詰め、冷やし固めてつくる。

くずきり

くずきり

磯臭さ(匂い)

ところてんは少し磯臭い匂いがするが、寒天はほとんど匂いがしない。ところてんは製法上、不純物が含まれてしまうため、海藻由来の匂いが残る。

栄養価

栄養価という点では、ところてんと寒天は大きく異なるところはない。両者ともほぼ水分で低カロリー、ビタミン類はほぼゼロである。

文部科学省「日本食品標準成分表 一般成分 9類」より作成
可食部100g当たりところてん寒天
エネルギー(kcal)23
水分(g)99.198.5
たんぱく質(g)0.2
炭水化物(g)0.61.5
無機質
(ミネラル)
ナトリウム(mg)32
カリウム(mg)21
カルシウム(mg)410
マグネシウム(mg)42
リン(mg)11
鉄(mg)0.10.2
銅(mg)0.01
マンガン(mg)0.010.04
ヨウ素(μg)24021

食べ方

ところてんは、酢醤油やからし醤油、黒蜜などとともに食べる。

ところてん

一方で寒天は、ところてんやみつまめなどに使われる他、料理・お菓子の材料(例:水ようかん・ジャム・ゼリー)としても広く用いられている。

みつまめ

みつまめ

まとめ

ところてん寒天
原材料天草などの海藻
つくり方天草をお湯で煮溶かす
→冷やし固める
ところてんを凍らせる
→乾燥させる
状態/th>

プルプル乾物
匂い少し磯臭いほぼなし
食べ方
  • 酢醤油やからし醤油
  • 黒蜜
  • ところてんやみつまめとして
  • 料理・お菓子の材料として