「割烹」と「料亭」の違いって?
POINT
割烹 | 日本料理を楽しむための店。カウンターやテーブル席が中心で、調理スペースが客席からも見えることが多い。 |
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料亭 | 日本料理だけでなく、座敷で芸妓遊びなども楽しめる高級店。風営法の規制を受ける。 |
記事の目次
割烹と料亭の違い
割烹と料亭はいずれも、日本料理を提供する店という点では同じである。しかし下記の点において、両者には違いが見られる。
利用目的の違い
割烹と料亭は、利用者の目的によって区分することができる。
割烹は純粋に食事を楽しむために利用される。一方で料亭は食事だけでなく、芸者遊びなども楽しむために利用される。
割烹とは
そもそも割烹は肉を割(さ)き、烹(に)るという意味である。つまり調理そのものの意であり、これを提供する料理屋のことを割烹店と呼ぶ。略して割烹という。
割烹の客席はカウンター席やテーブル席であることが多く、また調理場が同一スペースに設けられている場合が多い。
料亭とは
これに対して料亭は食事をとるだけでなく、芸妓やコンパニオンを呼んで楽しむことができる。
さらに美術品や日本庭園などを有する料亭が多いため、料亭というと一般的に高級店を意味する。そのため接待などに利用されることが多い。
料亭は割烹とは違い、客は座敷に通される。また調理場も客席とは別のスペースに設けられている。
法律の規制の有無
また料亭は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)」の規制(※)を受けている点でも割烹とは異なる。
風営法第二条第一項第二号、いわゆる2号営業に該当する。
そのため料亭を営むには都道府県公安委員会の許可を得る必要があり、また営業時間の制限や18歳未満の立ち入り禁止などといった規制を受ける。
ただし、「風俗」というイメージの悪さから、料亭に対する風営法の規制を見直そうという動きもある。
まとめ
- 割烹:純粋に食事だけを楽しむことができる。
- 料亭:食事だけでなく、芸者遊びなども楽しむことができる。風営法の規制あり。