「アイスクリーム」と「ジェラート」と「シャーベット」の違いって?
アイスクリーム | 乳製品からつくる氷菓子のこと。日本では乳固形分15%以上、乳脂肪分8%以上のものを指す。 |
---|---|
ジェラート | イタリア風のアイスクリームのこと。乳脂肪分5%程度のものが多い。日本の法律上は「アイスミルク」に分類される。 |
シャーベット | 果汁などからつくる氷菓子のこと。乳固形分3%未満で、日本の法律上は「氷菓」に分類される。 |
記事の目次
概要
アイスクリームとは
アイスクリームとは、牛乳など乳製品に砂糖・卵黄・香料などを加え、撹拌(かくはん)し、凍らせてつくる氷菓子のことをいう。16世紀中頃、イタリアでつくり出された。その後フランス王宮にもたらされ、17世紀のルイ王朝時代には、現在のようなものになったという。
ジェラートとは
ジェラートとは、イタリア風のアイスクリームのことをいう。日本では「イタリアンジェラート」と呼ばれることもある。一方、イタリア語“gelato”は氷菓子全体を指す言葉であり、シャーベットなども含まれる。今回、こちらの意味は割愛する。
シャーベットとは
シャーベットとは果汁にシロップ(砂糖液)・香料などを加え、撹拌し、凍らせてつくる氷菓子のことをいう。シャーベットの語源は、アラビア語で飲み物を意味する“shabāt”である。トルコ・イタリアを経由し、16世紀のフランスにもたらされた。
フランス語でシャーベットは、「ソルベ」と呼ばれる。ソルベの特徴としては、果汁に洋酒(リキュールやシャンパン)が混ぜられている点である。
アイスクリームとジェラートとシャーベットの違い
含まれる乳固形分・乳脂肪分の量で分類される
「アイスクリーム」「ジェラート」「シャーベット」に含まれる乳脂肪分(牛乳に含まれる、脂肪成分)・乳固形分(乳製品に含まれる、水分以外の成分)は、それぞれ下記のようになっている。
- アイスクリーム:乳脂肪分8%以上
- ジェラート:乳脂肪分5%程度
- シャーベット:乳固形分3%未満
以上より、三者をヘルシーな順番に並べると、
- シャーベット > ジェラート > アイスクリーム
となる。なお「アイスクリーム類」は法律上、細かい区分があるので、下記で説明していく。
省令による分類
日本では、食品衛生法に基づく厚生労働省令(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令)によると、アイスクリーム類は下記のように分類されている。この分類は、容器への表示が義務付けられている。
分類 | 乳固形分 | 乳脂肪分 | |
---|---|---|---|
アイスクリーム類 (省令) | アイスクリーム | 15%以上 | 8%以上 |
アイスミルク | 10%以上 | 3%以上 | |
ラクトアイス | 3%以上 | ― | |
氷菓 | 3%未満 | ― |
この分類にジェラートとシャーベットを当てはまると、ジェラートは「アイスミルク」、シャーベットはアイスクリーム類ではなく「氷菓」となる。