「ハンカチ」と「スカーフ」と「バンダナ」の違いって?
ハンカチ | 主に、濡れた手や汗などを拭くための四角い布。一辺20~50cm程度の正方形で、綿などでできていることが多い。起源は諸説ある。 |
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スカーフ | 主に、首や頭に巻くための布。一辺50~100cm程度の正方形または長方形で、絹やポリエステルでできていることが多い。起源は、北方民族が防寒のために用いた布と考えられている。 |
バンダナ | 首や頭に巻いたり、弁当箱を包んだりするのに使う布。一辺50cm程度の正方形で、綿でできていることが多い。起源は、16世紀後半のメキシコで農夫が首を守るために用いた布と考えられている。 |
記事の目次
「ハンカチ」「スカーフ」「バンダナ」の違い
「ハンカチ」「スカーフ」「バンダナ」は、いずれも基本的に四角い布である点では同じである。ただし三者は、下記のような点において違いがみられる。
用途
まず三者は、用途が異なっている。
ハンカチは濡れた手や汗・涙などを拭くのに用いられる、実用品としての性格が強いものである。他にも装飾として、首に巻いたり、胸ポケットに挟んだりして使うこともある。
一方でスカーフは、もっぱら首や頭に巻いたり、カバンに装飾として付けたりするのに用いられる。実用品というよりも、服飾雑貨としてイメージが強い。
またバンダナは頭や首に巻いたり、弁当箱を包んだりするのに用いられる。よって服飾雑貨としてだけでなく、実用品としての側面もあるといえる。
大きさ・形・素材
また三者は、大きさ・形・素材についても違いがみられる。
一般的なハンカチは、一辺20~50cm程度の正方形をしている。折りたたんでポケットに入るくらいの大きさである。素材は綿であることが多いが、他にも麻・絹などが使われている。

ハンカチ
一方でスカーフは一般的に、一辺50~100cm程度の正方形もしくは長方形をしている。ハンカチと比べると大きいものである。素材は絹やポリエステルといった、ツヤのあるものが多い。

スカーフ
またバンダナは一般的に、一辺50cm程度の正方形をしている。素材は綿であることが多く、大判のハンカチのようなものと捉えることもできる。

バンダナ
起源
さらに三者は、それぞれの起源も異なっている。
ハンカチの起源は、以下のように世界各地にあると考えられている。
- 古代エジプトで、手や汗を拭くために使われていたと考えられる麻の端切れ
- ローマ帝政時代に存在した「スダリウム(※1)」や「マッパ(※2)」
- 中世、それまで女性が頭に覆っていたkerchief(カーチフ)を手拭きにしたとする説
1 顔を拭いたり、手に持ったりしたもの
2 食事のときに手を拭くためのもの
他方でスカーフは、北方民族が防寒用として首に巻き付けた布が起源と考えられているが、時代までは明確になっていない。そして16世紀後半のイギリスにおいて、「スカーフ」という名前が生まれたとされる。
またバンダナは、16世紀後半のメキシコが起源とされている。農夫たちが首を保護するために使われていた。なお語源は、ヒンドゥー語で絞り染めという意味の「bandhnu(バンドゥヌ)」である。
まとめ
ハンカチ | スカーフ | バンダナ | |
---|---|---|---|
用途 | 実用品 > 服飾雑貨 | 服飾雑貨 | 実用品・服飾雑貨 |
一辺の大きさ | 20~50cm | 50~100cm | 50cm |
形 | 正方形 | 正方形・長方形 | 正方形 |
主な素材 | 綿 | 絹・ポリエステル | 綿 |
起源(説) |
など | 北方民族の防寒用 (時代不明) | 首を保護するため (16世紀後半のメキシコ) |