「グラタン」と「ドリア」の違いって?
POINT
- いずれも具材にホワイトソースをかけ、オーブンで焼き上げた料理のこと。
グラタン | ライスが入っていない。発祥はフランス。 |
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ドリア | ライスが入っている。発祥は横浜。 |
記事の目次
概要
グラタンとは
グラタンとは本来、鍋底に焦げ付いた食べ物(おこげ)を指す。
転じて、魚介類・肉・パスタ・野菜などにホワイトソース(ベシャメルソースなど)を和え、焼き皿に盛り、パン粉・粉チーズ・バターなどをふりかけて天火で焼いて表面に焦げ目をつけた料理もしくはその料理法をいう。
【例】エビグラタン・マカロニグラタン・ポテトグラタンなど
ドリアとは
ドリアとは、バターライスやピラフの上にホワイトソースをかけ、天火で焼いた料理のことをいう。
【例】シーフードドリア・カレードリア・チキンドリアなど
グラタンとドリアの違い
グラタンとドリアは一見同じような料理であるが、米の使用の有無および発祥地が異なっている。
米(ライス)の有無
一般的にはライスが入っているものをドリアと呼び、入っていないものをグラタンと呼ぶ。
一方、ドリアはライスグラタンと表現されることもある。すなわち、グラタンの中でも具材にライスを使用しているものがドリアともいえる。
発祥の地
グラタンはフランス生まれであり、ドリアは日本生まれである。
グラタンの発祥は、フランス・ドーフィネ地方の郷土料理といわれている。グラタンという名前は、フランス語で「焦げ皮をはらせる」という意味のグラティネ、もしくは「こそげる」という意味のグラッテに由来するとされる。
他方で、ドリアの発祥は昭和2(1927)年、横浜市のホテルニューグランドである。初代料理長のサリー・ワイルが、体調を崩した外国人客のために考案したとされる。なおドリアという名前は、16世紀に活躍したジェノバの提督、アンドレア・ドリアに由来する。
まとめ
グラタン | ドリア | |
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ライスの使用 | × | ○ |
発祥 | フランス・ドーフィネ地方の郷土料理 | 横浜・ホテルニューグランドの料理長が考案 |
名前の由来 | グラティネ(焦げ皮をはらせる)、グラッテ(こそげる) | アンドレア・ドリア(ジェノバの提督) |