「ゴシップ」と「スキャンダル」の違いって?
ゴシップ | 重大ではない事柄にまつわる噂話のこと。有名・無名問わず使われる。 |
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スキャンダル | 著しく名誉を傷つけるような重大な事柄、もしくはその噂のこと。有名人に対して使われる。 |
記事の目次
概要
ゴシップとは
ゴシップには、下記の意味がある。
- 興味半分の噂話・雑談
- 特に有名人の私生活についての噂話
ゴシップ(gossip)の語源は、「名付け親」という意味の古英語(※1)である。
キリスト教において「名付け親・代父母」とは、赤ん坊の洗礼(※2)の時に付き添う宗教上の後見人ことを意味している。名付け親としてさまざまな家庭を見聞きしていたことから、「名付け親がするような噂話」という意味に変化し、さらにネガティブなニュアンスを含む現在の意味へと変わっていった。
1 godsibb 【god(神)+sibb(親族)】
2 キリスト教に入信する際に行われる儀式。
「〇〇さんのゴシップがでた」などと使う場合は記事のことを指し、そのような記事を中心に掲載してある雑誌を「ゴシップ誌」と呼ぶ。人間関係の中でうわさ話をふれまわるような人は、「ゴシップメーカー」とも呼ばれる。
スキャンダルとは
スキャンダルには、下記の意味がある。
- 社会的地位のある人の不祥事や不正事件
- 1に関する噂
醜聞や不正事件など、社会的地位のある人物の事件やうわさという悪い意味で使われる。
「明るみに出た醜聞」といったニュアンスで使われることが多い。このような人物などを形容する言葉として「スキャンダラスな~」などと使われる。
スキャンダル(scandal)の語源は、「罠」という意味のギリシア語(σκάνδαλον/スカンダロン)である。
ゴシップとスキャンダルの違い
混同されがちなゴシップとスキャンダルだが、両者には下記のような違いがある。
対象
まず両者は、使用する対象が異なっている。
- ゴシップ:有名・無名は問わない
- スキャンダル:有名人のみ
ゴシップは、無名の人間に対しても使われる語である。これに対してスキャンダルは、社会的地位のある有名人などにしか使わない語である。
事の重大さ
さらに両者は、事の重大さという点でも異なっている。
- ゴシップ:著しく名誉を傷つけることはない
- スキャンダル:著しく名誉を傷つける
有名人のゴシップであっても、その内容は私生活に関するものなどであり、著しく名誉を傷つける事柄に対しては使われない。
- ゴシップの例
- 熱愛の発覚・不仲報道など
これに対してスキャンダルとは、著しく名誉を傷つけるような事柄に対して使われることが多い。
- スキャンダルの例
- 刑事事件・不倫の発覚など
まとめ
ゴシップ | スキャンダル | |
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対象 | 有名・無名は問わない | 有名人のみ |
事の重大さ | 重大 | 重大ではない |