「ちくわ」と「ちくわぶ」の違いって?

POINT
ちくわ魚のすり身などを練ったものを、焼いたり蒸したりして作った食品。色々な食べ方があり、全国で食べられている。
ちくわぶ小麦粉などを練ったものを、蒸して作った食品。関東地方では、主におでんの具として食べられている。

おでんの具

概要

ちくわ(竹輪)とは

ちくわ

ちくわとは、魚のすり身を棒状のものに巻き付け、焼いたもしくは蒸した食品のことをいう。名前の由来は、切ったときの断面が竹を輪切りにしたときの形に似ているため、といわれている。

ちくわぶ(竹輪麩・竹輪麸)とは

ちくわぶ

ちくわぶとは、小麦粉を棒状ものに巻き付けて蒸した食品のことをいう。もとはちくわに似せて作られた、ちくわの代用品であった。

ちくわとちくわぶの違い

両者は真ん中に穴が開いており、いずれもおでんの具として用いられる食品としては共通している。しかし、下記の点においては違いがみられる。

主原料と食感

両者最大の違いは、その主原料にある。さらにその違いは、食感の違いにもつながっている。

  • ちくわ:魚のすり身
  • ちくわぶ:小麦粉

まずちくわは、魚のすり身にでんぷんなどを加えたものを練って作る。魚のすり身が主原料であるため、ちくわには、かまぼこのようなしなやかな食感がある。

魚のすり身からちくわを作っているところ

魚のすり身

一方でちくわぶは、小麦粉に水・塩などを加えたものを練って作る(※)。グルテンの働きによって、ちくわぶにはモチモチとした食感が出る。

小麦粉に水を加えて練り、水で洗うと粘り気のある「グルテン」という物質が残る。グルテンは「麩素(ふそ)」や「麩質(ふつ)」とも呼ばれ、お麩(ふ)の原料となるものである。

食べ方

  • ちくわ:多様
  • ちくわぶ:主に煮て食べる

ちくわの食べ方は多様である。例えば、以下のような方法がある。

  • 生で食べる
  • 焼く
  • 揚げる
  • 炒める
  • 煮る
ちくわの天ぷら

ちくわの天ぷら

一方でちくわぶは、もっぱらおでんや煮物など、煮て食べられることが多い

おでん

おでん

食されている地域

そして両者は、食べられている地域についても違いがみられる。

  • ちくわ:全国
  • ちくわぶ:主に関東地方

ちくわは、全国的にポピュラーな食品である。

一方でちくわぶは、関東地方では人気の高い食材であるが、全国的にはあまり食されていなかった。しかし、テレビなどで取り上げられる機会が増えたことにより、近年は関東以外でも大手スーパーなどで取り扱うことが多くなっている。

まとめ

ちくわちくわぶ
主原料魚のすり身小麦粉
食感かまぼこのようにしなやかモチモチ
食べ方生・揚げる・煮るなど様々主に煮て食べる
食される地域全国主に関東