「玄米」と「胚芽米」の違いって?

POINT
玄米籾(もみ)から籾殻を取り除いただけの米のこと。胚芽米と比べると、栄養価は高く食べにくい
胚芽米玄米からぬか層を取り除いた米のこと。玄米と比べると、栄養価は低く食べやすい

炊き立てのご飯

米の構造

お米の構造のイラスト

米の構造

玄米と胚芽(はいが)米の違いを説明する前に、まずは米の構造について紹介する。上記のイラストを見るとわかる通り、一般的に食べられている米(=白米)は胚乳(はいにゅう)の部分である。

  • 白米 = 籾(もみ)- 籾殻 - ぬか層(果皮・種皮・糊粉層)- 胚芽 = 胚乳

玄米と胚芽米の違い

玄米と胚芽米は、精白(※)の度合いや栄養価・食べやすさといった点が異なる。

米を磨いて白くすること。

精白の度合い

精白の度合いを表したイラスト

玄米とは、籾から籾殻を取り除いただけのものをいう。すなわち、ぬか層と胚芽は残ったままである。

  • 玄米 = 籾 - 籾殻

一方で胚芽米とは、胚乳に胚芽を残して精白したものである。言い換えると、玄米からぬか層を取り除いたものである。

  • 胚芽米 = 籾 - 籾殻 - ぬか層 = 胚乳(白米) + 胚芽

栄養価と食べやすさ

玄米と胚芽米を比較すると、栄養面では玄米のほうが、食べやすさでは胚芽米のほうが優れている。

栄養価の比較

米は精白をすればするほど、ビタミンなどの栄養成分がなくなっていく。そのため精白の度合いが少ない玄米のほうが、より精白が進んだ胚芽米よりも、栄養価は高くなる。とはいえ、胚芽米も白米よりはずっと栄養価は高い。

 玄米胚芽精米精白米
ビタミンB10.41mg0.23mg0.02mg
ビタミンB60.45mg0.22mg0.02mg
葉酸27μg18μg3μg
カリウム230mg150mg29mg
マグネシウム110mg51mg7mg
リン290mg150mg34mg

参考:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

食べやすさの比較
玄米

玄米

一方、米は精白の度合いが高いほど、食べやすく(=おいしく)なる。米をわざわざ精白する理由はここにある。

精白の度合いが低い玄米には、ぬか層(外皮)の部分が残っている。そのため玄米は、精白の度合いが高くてぬか層のない胚芽米よりも食感が悪く、食べにくい。ただし、炊き方を工夫することによって、玄米もおいしく食べることができる。

まとめ

比較玄米胚芽米
精白の度合い低い(籾-籾殻)高い(籾-籾殻-ぬか層)
栄養価高い低い
食べやすさ食べにくい食べやすい