「マナー」と「常識」の違いって?

POINT
マナー礼儀作法のこと。目に見えるふるまい。根底には人への思いやりの気持ちがある
常識ある社会の中で「当たり前」とされていること。目に見えるふるまいではない。根底に人への思いやりの気持ちがあるとは限らない

〇と✕

マナーと常識の違い

マナーと常識を区別するのに、絶対的基準や明文化された基準などはない。一方、両者の違いは以下のような説明もできる。

目に見える「ふるまい」か?

マナーは「礼儀作法」とも訳せるように、目に見えるふるまいを表す。

一方で常識は「当たり前」とも言い換えられるように、ある社会の中で一般の人々が当然に持っている知識や判断力を表す。つまり目に見えるふるまいではない。ただし知識や判断力が目に見える形で現れる場合、マナーと常識の意味は重複する。

マナーの例文
  • 彼女はテーブルマナーがよくできている。
  • 周囲に迷惑がかからないよう、携帯電話をマナーモードに切り替える。
  • 電車内で大声を出すのはマナー違反だ。 ← 常識外れとも言い換えられる。
常識の例文
  • 常識で考えてみろ。
  • 彼女の「常識」は非常識と言わざるを得ない。
  • 贈り物をもらったら、すぐに感謝を伝えるのが常識だ。 ← マナーとも言い換えられる。

思いやりの気持ちがあるか

マナーの根底には他の人が不快に感じないように、という思いやりの気持ちがある

一方で常識とは、ある社会で「当たり前」として経験的に積み重ねられてきたものである。つまり根底に思いやりの気持ちがあるとは限らない

まとめ

マナー常識
ふるまいか?ふるまいふるまいではない(ふるまいとして現れる場合もある)
根底に思いやりの気持ちがあるか?あるあるとは限らない