「赤血球」と「白血球」の違いって?
赤血球 | 酸素を体中に行き渡らせ、二酸化炭素を回収する働きをする血球のこと。赤く見えるため、赤血球と呼ばれる。 |
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白血球 | 体を病気などから守る働きをする血球のこと。白く見えるため、白血球と呼ばれる。 |
記事の目次
赤血球・白血球の違い
血液は、液体部分の「血漿(けっしょう)」と固形部分の「血球」から成り立っている。
赤血球と白血球は、いずれも血球である点では共通している。しかし両者には、下記のような違いがみられる。なお、以下では人間の赤血球と白血球について解説する。
働きの違い
赤血球と白血球の違いとして、まず挙げることができるのが両者の働きの違いである。
- 赤血球:酸素を運搬する働き
- 白血球:生体を守る働き
まず赤血球は、酸素を体内に供給する働きをしている。そしてそれを支えているのが、赤血球に含まれる「ヘモグロビン」というタンパク質である。
このヘモグロビンが肺で酸素と結びつき、これを全身の組織に運ぶ。さらに各組織では二酸化炭素を受け取り、それを肺へと持ち帰っているのである。
白血球といっても以下の三つに大別されるが、いずれも病気などから生体を守る働きをしているのが特徴である。
- 顆粒球(※1):体内に侵入した細菌を食べる働き(※2)など
- 単球:体内に侵入した異物を食べる働きなど
- リンパ球:抗体を作る働きなど
1 さらに好中球・好酸球・好塩基球に分けることができる。
2 貪食(どんしょく)作用という。
核の有無
両者は、核の有無についても違いがみられる。
- 赤血球:なし
- 白血球:あり
白血球には核があるが、赤血球は成熟の課程で核がなくなる。これは酸素の運搬がしやすいよう、進化した結果と考えられる。核がないため、赤血球の中央はへこんでいる。
色・大きさ・数などの違い
赤血球と白血球は色・大きさ・数などにも、下記のような違いがみられる。
- 赤血球:赤色
- 白血球:無色
赤血球が赤く見えるのは、赤い色素を持ったヘモグロビンが含まれているからである。これに対して白血球は無色であるが、白色に見える。
- 赤血球:直径7~8マイクロメートル
- 白血球:【顆粒球】直径10〜16マイクロメートル、【単球】直径15〜20マイクロメートル、【リンパ球】直径7~12マイクロメートル
白血球のほうが赤血球よりも、やや大きいといえる。
人の血液1立方ミリメートル中に含まれる数は、両者には大きな開きがみられる。
- 赤血球:【男性】約500万個、【女性】約450万個、【幼児】約690万個
- 白血球:平均約7,500個
作られる場所
赤血球および白血球には寿命(※3)があるため、体内で再生産されている。この点についても、両者には違いがみられる。
- 赤血球:骨髄
- 白血球:【顆粒球・単球】骨髄、【リンパ球】リンパ組織
3 赤血球は約120日間。これに対して白血球は種類によって数時間から数カ月などといわれ、まちまちである。
まとめ
赤血球 | 白血球 | |
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共通点 | 血液中に含まれる血球の一つ | |
働き | 酸素の運搬 | 生体を守る(異物処理・免疫機能など) |
核の有無 | なし | あり |
色 | 赤色 | 無色(白色に見える) |
大きさ(直径) | 7~8マイクロメートル | 7~20マイクロメートル |
1立方ミリメートル 中の数(成人) | 約450~500万個 | 約7,500個 |
作られる場所 | 骨髄 | 骨髄(リンパ球はリンパ組織内) |