直流(DC)と交流(AC)の違いって?

POINT
  • いずれも電気の流れ方である。
直流
(DC)
電気が流れる向き・大きさ・勢いが常に一定となる。
交流
(AC)
電気が流れる向き・大きさ<・勢いが周期的に変化する。

家とプラグ

直流(DC)と交流(AC)の違い

直流と交流は、いずれも電気の流れ方である。両者の大きな違いは、電流・電圧が変化するか否かである。

直流は電流・電圧が常に一定

直流のグラフ

直流のグラフ

直流は電気が流れるとき、電流(=電気が流れる向き・大きさ)と電圧(=電気が流れるときの勢い)が常に一定である。

例えば、電池やバッテリーを使用する製品(例:懐中電灯)は直流である。電流はプラス極からマイナス極へと一方向に流れるため、電池の向きを間違えると電流は流れない。

なお、直流はDCとも表記されるが、これはDirect Current(Directは「じかに」の意)の略である。

交流は電流・電圧が周期的に変化

交流のグラフ

交流のグラフ

交流は電気が流れるとき、電流と電圧が周期的に変化する。電流の向きや電圧は1秒間に50~60回ほど入れ替わり、これを周波数(ヘルツ[Hz])と呼ぶ(一般家庭のコンセントの周波数:東日本50Hz、西日本60Hz)。

例えば、コンセントを挿して使用する製品(例:冷蔵庫などの家電)は交流である(※)。プラス極とマイナス極がないので、交流の製品はプラグをどちらの向きに挿しても使える。

電気が届くまでのイメージ

家庭用の電気機器は交流のまま使用できないものが多く、ACアダプターや内部で交流を直流に変換することで動いている。(扇風機などは交流をそのまま使用して動いている。)

変換する手間が発生するのは、電力自体が交流で供給されるためである。はじめから直流で供給すれば良いとも思えるが、送電する際に直流よりも交流のほうが電力のロスが少なく、変圧(※)が容易なため、交流で送電する方法が広く普及している

一方で、電車のモーターを動かすのには直流の方が適しているため、鉄道会社では直流で送電する方式を採用している。

なお、交流はACとも表記されるが、これはAlternating Current(Alternatingは「交互に」の意)の略である。

発電所から送られる電気の電圧は数十万ボルトだが、家庭には100Vまたは200Vに変圧されてから届く。

まとめ

直流交流
電気の流れ方電流・電圧が常に一定電流・電圧が周期的に変化
プラス極とマイナス極の有無ありなし
製品の例電池やバッテリーを使用する製品コンセントを挿して使用する製品(交流→直流に変換して使用)
略記DC
(Direct Current)
AC
(Alternating Current)