「エンジン」と「モーター」の違いって?
エンジン | 燃料を燃やして動力を発生させる原動機のこと。 |
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モーター | エンジンを含む原動機の総称としても使われる。日本では電力によって動力を得る電動機を指す場合が多い。 |
記事の目次
エンジンとは
エンジンとは一般的に、燃料を燃やして動力を発生させる装置のことをいう。エンジンは内燃機関と外燃機関の二種類に分けることができるが、日本では内燃機関を指すことが多い。
- エンジンの種類
- 内燃機関:ガソリンエンジンなど。燃焼が機関の内部で行われる。
- 外燃機関:蒸気機関など。燃焼が機関の外部で行われ、蒸気・ガスなどから動力を得る。
これとは別に、コンピューター上でデータ処理を行う機構のことを指す場合もある。(例:検索エンジン、ゲームエンジンなど)
モーターとは
モーターとは自然界に存在するエネルギー(電気、燃焼、蒸気など)を動力に変える「原動機」のすべてを指す。原動機は大きく分けて、流体機関(風車、水車など)、熱機関(蒸気機関、ディーゼル機関)、電動機(三相誘導電動機など)がある。
しかし、日本では一般的に電力によって動力を得る「電動機」のことを指す場合が多い。
電動機は電気エネルギーを動力変える装置で、電磁力による力を利用して回転力を得るものが多い。
エンジンやモーターを搭載した自動車について
それぞれの装置を搭載したものとしては、ガソリン車(エンジン)や電気自動車(モーター)などがある。
ガソリン車について
ガソリン車とはガソリンや軽油などをエンジンで燃焼させることにより、車を駆動させる仕組みを持つ車のことである。
燃焼で得られたエネルギーでピストンを動かし、タイヤを回転させている。その過程の中で、エネルギーはある程度損失してしまう。
例えば運動エネルギーに変換されるのは、ガソリンエンジンだと15~30%程度とされている。また、早く回転しているときには強い力を出せるという特徴がある。
電気自動車について
これに対して電気自動車は電気モーターの力でタイヤを回転させ、車を駆動させる仕組みを持っている。EV(Electric Vehicleの略)とも呼ばれる。
電気をためておくためのバッテリーがあり、それをコンセントにつないで充電する必要がある。
電気自動車は、低い回転数であっても力を出すことができる。さらに発熱量が少なく、ガソリン車と比べると、効率的にエネルギーを利用することができる。
他にもガソリン車より優れている点としては、排気ガスを出さないため環境に優しい、経済的、騒音が小さいため静かであるといった特徴が挙げられる。
その一方、一度の充電で走れる距離は短く、充電できるスポットも少ないという欠点もあり、その改善が課題となっている。
電気自動車は従来主流となってきたガソリン車に比べ、優れている点が多いといえる。そこで電気自動車の普及に向け、国などは購入額を一部負担するなどの取り組みを行っている。
ハイブリッドカーについて
ハイブリットカー(※)とはエンジンとモーターの動力を組み合わせることで、車を駆動させる仕組みを持つ車のことである。ガソリン車と電気自動車の中間に位置する存在といえる。
エンジンの効率が悪くなる発進時・加速時などにモーターの力を使うと、エンジンが消費する燃料を削減することができる。すなわちうまく二つのエネルギーを使い分けることができれば、ガソリン車に比べるとハイブリットカーは燃費が良いといえる。
ハイブリット(hybrid)には合成物などの意味があり、二つの動力を持っていることからハイブリットカーと呼ばれている。
まとめ
以上をまとめると、下記のようになる。
エンジン | モーター | |
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広義 | 燃料を燃やして動力を発生させる装置(内燃機関・外燃機関)他 | 原動機のこと |
狭義 | 内燃機関 | 内燃機関 |
ガソリン車 | ハイブリットカー | 電気自動車 | |
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仕組 | ガソリンなどをエンジンで燃焼させて駆動 | エンジンとモーターから得られる力を組み合わせて駆動 | 電気モーターの力で駆動 |
特徴 |
| ガソリン車と比べると燃費が良い |
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