「温湿布」と「冷湿布」の違いって?

POINT
温湿布温感成分が含まれる湿布のこと。肩こりや腰痛といった、慢性的な痛みに効果がある。
冷湿布冷感成分が含まれる湿布のこと。打撲やぎっくり腰といった、急性的な痛みに効果がある。

湿布

温湿布と冷湿布の違い

皮膚の感覚に作用する成分

温湿布は貼ると温かく感じる湿布であり、冷湿布は冷たく感じる湿布である。この違いは、両者に含まれる成分に由来している。

温湿布には、カプサイシン・ノニル酸ワニリルアミド・ニコチン酸エステルといった温感成分が含まれている。

他方で冷湿布には、サリチル酸メチル・メントール・ハッカ油といった、冷感成分が含まれている。

とはいえ、両者には同じ消炎鎮痛剤が含まれているので、薬としての効果は同じである。

症状・気持ちよさによる使い分け

温湿布と冷湿布には、それぞれ向いている症状がある。

温湿布に含まれる温感成分には、血行の改善・新陳代謝の促進といった効果がある。そこで温湿布は、肩こり・腰痛・神経痛といった慢性的な痛みの緩和に効くといわれている。

他方で、冷湿布に含まれる冷感成分には、炎症や痛みを鎮めるといった効果がある。そこで冷湿布は、打撲・ねんざ・ぎっくり腰といった急性的な痛みの緩和に効くといわれている。

その他、一般的な痛みに対しては「どちらが気持ちよく感じるか」という基準で使い分けるのが良いとされる。

まとめ

温湿布冷湿布
薬としての効果同じ消炎鎮痛剤を配合 → 変わらない
成分温感成分
(カプサイシン・ノニル酸ワニリルアミド・ニコチン酸エステル など)
冷感成分
(サリチル酸メチル・メントール・ハッカ油 など)
上記成分の働き血行の改善・新陳代謝の促進炎症・痛みを鎮める
向いている症状慢性的な痛み
(肩こり・腰痛・神経痛 など)
急性的な痛み
(打撲・ねんざ・ぎっくり腰 など)
一般的な痛みに対してどちらが気持ちよく感じるかで判断