「イギリス」と「イングランド」の違いって?

POINT
イギリスグレートブリテンおよび北アイルランド連合王国のこと。4つの国から構成されている。
イングランドイギリスを構成する国の1つ

グレートブリテン島のイラスト

イギリスとイングランドの違い

日本人が「イギリス(※1)」「英国」と呼ぶ国の正式名称は、グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)(※2)を指す。つまりイギリスとは、複数の国が集まってできた国家である。

1 「イギリス」は日本独自の呼称なので注意。

2 “UK” “United Kingdom” “Great Britain”と略す場合もある。

グレートブリテン島と4つの国

イギリスはグレートブリテン(島)と北アイルランドの二つに大別できるが、細かくは4つの国(上記)の集まりである。つまり、イングランドはイギリスを構成する国の1つをいう。

イギリスを構成する国の変遷
  • 927年 イングランド王国の建国
  • 1536年 ウェールズを合併
  • 1707年 スコットランドを合併(→グレートブリテン連合王国の成立)
  • 1801年 アイルランドを合併(→グレートブリテン及びアイルランド連合王国の成立)
  • 1922年 南アイルランド(現アイルランド)の分離(→グレートブリテン及び北アイルランド連合王国に改称)

なお、イギリス国旗(ユニオンジャック)は、これらの国々(※3)の旗のデザインを組み合わせたものである。

ユニオンジャック

3 スコットランドやアイルランドと比べ、ウェールズは早い段階でイングランドに合併された。そのため、ユニオンジャックにウェールズの旗のデザインは取り入れられなかった。

ウェールズの国旗

ウェールズの国旗

スポーツの国際大会について

スポーツの国際大会には、(1)イギリス(連合国家)として出場している場合(2)各国単位で出場している場合がある。

例えばオリンピックの出場は、各国のオリンピック委員会単位と決められている。イギリス国内には1つのオリンピック委員会しかないため、イギリスとして出場しているのである。

一方、サッカーワールドカップには、各国4チームが出場している。原則として、サッカーワールドカップの出場は、1国家1チームと決められている。しかしイギリスはサッカー発祥国であるため、この原則から外れている。