概要

日本酒とは

日本酒とは文字通り、日本の伝統的な製法（※1）で作る醸造酒のことをいう。明治以降、国内でも生産されるようになった外来酒（ビール・ワインなど）に対して、こう呼ばれるようになった。

日本古来の酒という意味では、

• 清酒：澄んだ酒。濁酒の濁りを取った酒
• 濁酒（どぶろく）：「醪（もろみ）」をこしていない、濁っている酒
• 焼酎：「焼酎とは」を参照

などを含めることもあるが、単に「日本酒」と言った場合、清酒のことを指すのが一般的である。そのため以下では、日本酒を「清酒」という意味で使用している。

焼酎とは

焼酎とは、日本固有の蒸留酒（詳しくは「日本酒と焼酎の違い製造方法」を参照）のことをいう。「焼」は加熱の意、「酎」には濃い酒という意味がある。

酒税法によると、焼酎は大きく二つに分けることができる。

連続式蒸留焼酎（旧甲類）

連続式蒸留機（※2）で蒸留した、アルコール分が36度未満のもの。高純度のアルコールになるため、くせのない味わいが特徴。「ホワイトリカー」とも呼ぶ。

単式蒸留焼酎（旧乙類）

連続式蒸留機以外で蒸留した、アルコール分が45度以下のもの。いわゆる伝統的な製法で作られるため、主原料の風味が活きた味わいが特徴。「本格焼酎（※3）」とほぼ同義である。

日本酒と焼酎の違い

原料

まず両者は、主原料が異なっている。

• 日本酒：酒造用の米
• 焼酎：様々（米・芋・麦など）

日本酒の原料となるのは、酒造用の米（※4）である。

日本酒の原料となる酒米（さかまい）

他方で焼酎の原料となるのは、米（※5）・芋・麦といったメジャーなものから、蕎麦・黒糖・栗・あずき・ぎんなん・ひまわりの種など実に豊富である。

製造方法

また両者の最大の違いは、製造方法にあるといえる。

• 日本酒：醸造
• 焼酎：蒸留

日本酒は醸造酒である。醸造酒とは、原料を酵母によってアルコール発酵させた酒のことをいう。日本酒のほか、ビールやワインもこれに該当する。

他方で、焼酎は蒸留酒である。蒸留酒とは、発酵した液体（＝いわゆる醸造酒）に熱を加えて気化させ、それを冷やして液体に戻した酒のことをいう。焼酎のほか、ウイスキーやブランデーもこれに該当する。

アルコール度数・カロリー

両者は製造方法の違いから、アルコール度数・カロリーにも差がみられる。

• 日本酒：15度前後／105kcal（100ml当たり）
• 焼酎：20～25度／142kcal（100ml当たり）

一般的に、醸造酒よりも蒸留酒のほうがアルコール度数は高くなる。そのため日本酒の多くは15度前後（※6）であるのに対し、焼酎の多くはおよそ20～25度（※7）である。

また、酒のカロリーはアルコール度数に比例するといわれている。そのため日本酒は100ml当たり105kcal程度であるのに対し、焼酎は100ml当たり142kcal（25度）程度である。

つまりアルコール度数・カロリーともに、焼酎のほうが高いといえる。

飲み方

さらに両者は、その飲み方にも違いがある。

• 日本酒：ストレート
• 焼酎：様々な飲み方（オンザロック・水割りなど）

日本酒は基本的に、ストレートで飲まれることが多い。飲む際の温度は、冷やしたり熱したり、あるいは常温と様々である。

他方で焼酎は、

• ストレート
• オンザロック
• 水割り
• お湯割り
• 炭酸割り

など、様々な飲み方がされている。

まとめ