「ロッククライミング」と「ボルダリング」の違いって?

POINT
ロッククライミング山登りの一種で岩壁をよじ登ること。岩登りともいう。ルートを決めて両手両足のうち3点を必ずつけて登るのが基本。
ボルダリング落ちても大けがをしにくい低い岩壁や人工壁を、ほぼ体一つで登る規模の小さいクライミング。競技大会にも発展している。

ロッククライミング

それぞれの特徴

クライミングの種類について解説した図

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ロッククライミングの特徴

アルパインクライミング

山登りの一種で岩壁をよじ登ること(氷壁を登る場合は「アイスクライミング」と呼ぶ)。ルートを決めて両手両足のうち3点を必ずつけて登るのが基本。

ロッククライミングは主に次の2種類に分かれる。

登頂や壁を越えることを目的とした「アルパイン・クライミング」

アルパインクライミングでは「フリークライミング(使用するのは安全確保の道具だけで自分の力のみで登る)」で岩壁をよじ登り、困難な箇所を「エイドクライミング(登りるための道具を使う)」で進む。

登る行為自体を目的とした「フリークライミング」

単に登ることを目的としており、スポーツとしても楽しまれている。

これら総称として、岩登りを「ロッククライミング」と呼ぶ。

ボルダリングの特徴

ボルダリング(屋外)

フリークライミングの中でも3mから4m程度の低い壁で、ロープを使わずにほぼ体ひとつでよじ登るものを「ボルダリング」という。

高い岩壁に挑むための訓練として行われたり、登ることを楽しむスポーツとしても行われる。

自然の岩を登るものと人工壁を登るものがあり、どちらも地面などにマットを敷いて安全性を確保して行う。人工壁を使ったインドアで手軽に行えるものに対し、自然の岩を登るものを「外岩(そといわ)」と呼ぶ。

ボルダリング(室内)

基本はどちらもさまざまな難易度のルートをゴールまで移動するものだが、人工壁を使う場合さまざまな形や大きさの突起したホールドを手がかり足がかりにする。そのため、初心者にもやさしく手軽で、その上戦略性も高い。

難易度はグレードといい、段や級で表現され、競技大会なども開催される。

歴史

ロッククライミングの歴史

19世紀後半、ヨーロッパ・アルプスの名だたる山はさまざまな登山家に登頂された。そのころから、より新しいルートを、より困難なルートを極めることを求めるようになり、岩登りの技術が競われ始めた。

技術や新しい装備の革新により岩登りの分野として独自の発展を遂げ、スポーツ要素の高いフリークライミングなどに進化する。

ボルダリングの歴史

元は岩場がある山に登頂するための訓練として、小さい岩(ボルダ―)で技術を磨くことを目的に行われていたものが、より難しいルートや横移動をして遊びはじめ、よりスポーツ性の高いものへと変化した。

人工壁によりインドアでできるジムが広まり、さまざまな難易度のルートに挑戦するような楽しみ方で行われている。

初心者にはとっつきやすく、熟練者にも奥が深いことからスポーツとして広がりを見せ、現在ではコンペと言われるレベル別の大会などが行われている。