「青唐辛子」と「ししとう」の違いって?
POINT
青唐辛子 | 赤く熟す前のトウガラシのこと。特定の品種ではないが、普通は辛い種類を指す。刻んで料理に入れたり、調味料の原料にしたりして食べる。 |
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ししとう(ししとうがらし) | 青唐辛子の一種だが、辛くない種の一品種を指す。そのまま揚げたり、焼いたりして食べる。 |
記事の目次
青唐辛子とししとうの違い
青唐辛子とししとうは、見た目のよく似た植物の果実である(下記写真)。

青唐辛子(タカノツメ)

ししとう
ししとうは青唐辛子の一種
青唐辛子とししとう(ししとうがらし)は、どちらもナス科トウガラシ属の植物である。つまり、ししとうもトウガラシである。
若いトウガラシは緑色をしており、熟すと赤くなる(オレンジや黄色の種もある)。特に熟す前のトウガラシを青唐辛子というが、それは特定の品種を表すものではない。
また、緑色のイメージが強いししとうも、熟すと赤くなる。すなわち、私たちの知っている緑色のししとうは、青唐辛子の一種といえる。

熟した唐辛子
種類の違い
一般的に、トウガラシは辛いという認識が強い。ただしトウガラシの中にも、辛い種と辛くない種が存在する。
- 辛い種:タカノツメ・ハラペーニョ・ハバネロ・島とうがらし など
- 辛くない種(甘トウガラシ):ししとう・ピーマン・パプリカ・万願寺とうがらし など
青唐辛子は特定の品種ではないが、一般的には辛い種のことを意味している。
一方でししとうは、甘トウガラシと呼ばれる、辛くない種に属している。まれに辛いししとうもあるが、これは水不足や栄養不足など、環境の変化による影響とされる。
スコヴィル値とは?
トウガラシの辛さを計る「スコヴィル値」(SHU)という単位がある。これは
トウガラシ抽出物の辛みを感じなくなるまで砂糖水で薄めた時の希釈倍率
農林水産省「カプサイシンに関する詳細情報」より
を表している。
スコヴィル値の例
- ししとう:0SHU
- ピーマン:0SHU
- タカノツメ:4万~5万SHU
- ハバネロ:10万~30万SHU
- ペッパーX:318万SHU
食べ方
辛さの違いにより、青唐辛子とししとうは食べ方にも違いがある。
辛い青唐辛子は、刻んで炒め物やスープに入れたり、調味料(ゆずこしょう・青唐辛子みそなど)の原料にしたりして食べることが多い。

青唐辛子のスープ
一方で、辛くないししとうは、そのまま天ぷら・串焼き・煮つけなどにして食べることが多い。

ししとうの串焼き
まとめ
青唐辛子 | ししとう | |
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辛み | あり | なし |
食べ方 | 刻んで料理に入れる 調味料の原料 など | そのまま天ぷら・串焼きなど |