「看病」と「看護」と「介抱」の違いって?

POINT
看病病人の世話をすること。一般的には身内に対して使う言葉で、長期的な世話をイメージさせる。
看護病人やけが人の世話をすること。身内以外に対しても使う言葉で、長期的な世話をイメージさせる。
介抱病人・けが人や酔っぱらいなどの世話をすること。一時的な世話を意味する。

掌にそそぐ光

看病と看護と介抱の違い

看病・看護・介抱はいずれも病人など、他者の助けが必要な人に対し、世話を行うことを意味する。しかし下記に挙げた点において、三者には違いがみられる。

病人にのみ使用「看病」

看病のイメージ

助ける対象が病人に限定されるかどうかによって、三者は下記のように区分することができる。

  • 看病病人にのみ使用
  • 看護・介抱病人以外にも使用

看病は病を看(み)る、と書くことからもわかるように、病人に付き添って助けるという意味である。

他方で看護の対象にはけが人や老人、さらに介抱の対象には酔っぱらいなども含まれる。

対象が家族以外にも使用「看護」

看護のイメージ

さらに三者のうち看病と看護は、助ける対象が身内かどうかによっても、下記のように区別することができる。

  • 看病:主に身内に使用
  • 看護身内以外にも使用

看病という言葉は、家族などの身内に対して使われることが多い。

対して看護は医療現場でも使われる(例:看護師)ように、家族以外に対しても使われる言葉である。

一時的な助け「介抱」

介抱のイメージ

さらに世話が一時的か否かによって、三者は下記のように区分することができる。

  • 介抱一時的
  • 看病・看護長期的

介抱という言葉は、一時的な世話に対して使用されることが多い。

そのため、例えば「年老いた母の介抱:を10年した」という表現は不自然である。この場合は「介抱」ではなく、一般的に長期的な世話を意味する「看病」もしくは「看護」を使うほうが自然である。

まとめ

看病看護介抱
対象
  • 病人のみ
  • 身内
  • 病人・けが人など
  • 身内以外
病人・けが人・酔っぱらいなど
世話の期間長期的長期的一時的